「サンニッパ」300mm f2.8レンズを買った理由
こんにちはAliceです♪
平日の仕事も、土日の撮影も最も忙しい時期を迎えており、noteを書く時間が取れず恐縮です。
先週末はリバティアイランドの牝馬三冠達成に、大いに盛り上がりましたね!
ネットニュースでも号外みたいなのが流れて、録画したレースを仕事の後に観る前に結果を知ってしまった友達が文句を言っていました笑。
もちろん私も京都競馬場にて秋華賞を撮影して来ました。
今回は荷物を徹底的に削減し、カメラ・レンズ1セットのみで行きました(大事な遠征撮影では本当は良くない事ですが)。
そこで選択したレンズが
AF-S Nikkor 300mm f/2.8G ED VR Ⅱ
いわゆる「サンニッパ」です。
もちろんZマウントには「サンニッパ」がありません。
ですが一眼レフ時代の、更にひと世代前【Gタイプ】には単焦点のサンニッパがあり、2013年から未だに現行品としてラインナップされています。
※一眼レフ用レンズ=Fマウントの最終世代は【Eタイプ】
※FTZⅡマウントアダプターを接続してZマウントボディでも使用可
Eタイプには【AF-S Nikkor 120-300mm f/2.8E FL ED SR VR】がラインナップされています。
いわゆる「ズームサンニッパ」です。
商品名がやたらと長いのが特徴的ですが笑、フローライト(蛍石)レンズや新開発SRレンズを採用した、Nikon最後の一眼レフ用レンズでした。
では何故ひと世代前のサンニッパを購入したのか?
それは以下の3点です。
理由①単焦点レンズだから
理由②Gタイプだが現行品だから
理由③今秋の競馬撮影で使いたいから
では、1つずつ解説します。
①単焦点レンズだから
300mmは競馬だけでなく、スポーツからポートレートまで汎用性の高い焦点距離です。
ズームサンニッパの、120mmからズーム出来る必要は私にはありません。
(Z70-200mm f/2.8も所有しています)
単焦点の方が描写性能が高いかは微妙なところです。
何故ならGタイプと異なりEタイプのズームサンニッパはフローライトレンズやSRレンズと言った高価な光学系を有しているからです。
よって描写性能では無く、300mm単焦点で良いからサンニッパを選んでいます。
②Gタイプだが現行品だから
前述の通りEタイプのズームサンニッパが発売されましたが、Gタイプの単焦点サンニッパは終売になりませんでした。
よって、現行品としてメーカー修理対応可能という事です。
例えばキヤノンでは、終売から7年ピッタリでカメラもレンズも一切の修理対応を受け付けてくれません。
プロでもキヤノン【EF400mm F2.8L IS Ⅱ USM】などの大口径望遠単焦点レンズのⅡ型世代を愛用している方は多いですが、もう間もなくメーカー修理不可になります。
早すぎると思います。
※ニコンは終売から7年などという明確な区切りは設けていませんが、それでも部品が無くなった時点でメーカー修理不可になります。
③今秋の競馬撮影で使いたいから
【Nikkor Z180-600mm f/5.6-6.3 VR】を購入して大変満足している私ですが、秋の競馬ではメインレースである15:45頃〜表彰式などの16:10頃は、既に西の空から富士山の向こうに太陽が沈んで暗くなります。
レースは暗くても流し撮りで撮影可能ですが、ウイニングランや表彰式となるとそうもいきません。
そこで、既に愛用している【Nikkor Z70-200mm f/2.8 VR S】の出番が訪れるのですが、、、
荷物の限界の都合上、大きくて重量もあるZ180-600mmとZ70-200mmとカメラボディ2機(Z9+ Z5)を常時持ち込める訳では無いのです。
そこで、開放f値の明るさと適度なサイズ感、必要な焦点距離をカバーする1本としてサンニッパを選択した訳です。
以上が『今更サンニッパを購入した理由』です。
キヤノンユーザーだった時代に【EF300mm F2.8L IS USM】を2年間程愛用していたので、サンニッパの競馬での有用性や万能性を熟知していた事もあります。
今後、サンニッパの新型は発売されるのか?
単焦点のサンニッパを現行品としてラインナップしているカメラ・レンズメーカーはニコンだけになってしまいました。
ただしGタイプでもあり、いきなり終売の可能性はあります。
キヤノンは【RF100-300mm F2.8L IS USM】を発売しました。
プロスポーツカメラマンのみに訴求する、150万円の超高額商品です。
ニコンもキヤノンも、サンニッパはズームレンズになってしまいました。
その理由を私なりに考察してみました。
理由①コロナ禍の影響
理由②より高単価商品へのシフト
①コロナ禍の影響⁉︎
既に聞かなくなりましたが、ソーシャルディスタンスという言葉がありましたよね。
競馬場でも他人との距離だけでなく、馬や騎手との距離を大きく引き離されました。
そのため、皆が焦点距離を伸ばして対応しました。
コロナ前、70-200mmで撮影していた人は100-400mmに。
サンニッパの人はヨンニッパに。
ゴーヨンの人はロクヨンに。
更にテレコンバーターを装着したり…。
また、SIGMAから60-600mmが、TAMRONから150-500 mmなど、多くの超望遠レンズが発売されました。
概ね400mm以上の超望遠が無いと、被写体を豆粒のように小さくしか撮れない時代がありました。
報道メディアの方なども、人数を制限されただけでなく、撮影場所も不自由を強いられていました。
その間に、多くの人が望遠レンズを『超望遠レンズ』にシフトさせたと思います。
サンニッパのニーズは大幅に低下したと思います。
コロナ禍が人間に与えた行動変化、マーケットの変化の一つだと個人的に考えます。
②より高単価商品へのシフト
考え方によってはヨンニッパはサンニッパの完全上位互換であり、より重く大きい代わりに、より深いボケで主題を引き立てる事が出来ますので、一度ヨンニッパで撮った人は中々サンニッパに戻れないと思います。
サンニッパで撮れるシチュエーションが、ヨンニッパで撮れない事は、経験上まず無いと思います。
よって、プロスポーツカメラマンの標準レンズはいつの間にか完全にヨンニッパになりました。
メインレンズがヨンニッパで、70-200mm f2.8を侍の脇差刀・騎士の短剣のように、懐に飛び込まれた際に即取り出せるよう、傍に抱えておくのです。
野球やサッカー・陸上競技のように、より遠くの被写体を大きく捉える事があるスポーツの場合は、ヨンニッパの代わりにロクヨン(600mm f4)をメインレンズにする方も多いです。
いずれにせよ、脇差刀は70-200mm f2.8です。
例えばサッカーでゴールを決めて、チームで歓喜し抱き合う瞬間などを押さえるのにも必須のレンズです。
要するに、サンニッパはスポーツカメラマンのメインレンズからは外れてしまったのです。
200mmではちょっとだけ足りないシーンのために、わざわざサンニッパを持ち込む人はまず居ないと思いますので…。
テニスやフィギュアスケート等も含め、明るさを求めればヨンニッパ、焦点距離の長さが必要ならロクヨンという事です。
そこで、サンニッパをズームにスイッチして、70-200m f2.8の代わりにプロのスポーツカメラマンに訴求しよう!という事でズームサンニッパが開発されたものと推察されます。
荷物量の都合や撮影場所の制約上、どうしてもレンズ1本しか持ち込めない場合で、100-400mmでは明るさが足りない屋内競技などにはピッタリです。
ただし、価格帯は単焦点のサンニッパに対して大幅に上昇することになります。
販売数が見込めない商品のため、利幅を確保するために割高な価格設定になります。
結論、ニコン・キヤノンから単焦点のサンニッパの新型は発売されないと思います。
しかし、SONYはEマウントの300mm f2.8 GMを公式で開発発表しました。
単焦点かズームかは言及されていませんが、単焦点の可能性があります。
SONYの事ですから、重量が2kgを下回るなど、驚きの商品になる事でしょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
今回は今更何故サンニッパを買ったの?というお話と、私の感じたコロナ禍の影響も絡めて記事にしました。
また次の記事でお会いしましょう。
当ブログサイトについて、プライバシーポリシーを公開・明示しております。
ご一読ください。
https://note.com/alice_photolog/n/n3dc1cfc9bb14
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?