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「少しだけ」節約生活〜丁寧には暮らせないから

退職後、「働かないこと」を選択した私は、今「少しだけ」節約生活を送っている。

収入ZEROの貯金生活者で。老後が不安だの、予期せぬ出費が続いたら涙が出るだの、さんざん愚痴っているくせに。「節約も『少しだけ?』」とツッコミというよりお叱りを受けそうではありますが。そうです。「少しだけ」です。

私としては、昔に比べれば圧倒的に節約しているつもりではあるのだけれど。他人から見れば、「えっ?それだけ??」と呆れられるほどに。まだまだ甘々だと思われる。

思えば、現役時代の私は、お金の管理が全くできていなかった。ひとことで言えば「ザル」。

いったい自分の貯金が今いくらあるのか、月にどのくらい支出しているのか。そんなことさえ正確に把握していなかった上に、ほしいモノは何でも買っていた。

「何でも」と言っても高価なものではなく、服や雑貨類が主で。1つ1つの値段はたいしたことはなかったかもしれないけれど。とにかく、ほしいものは即購入!。好きなキャラクターグッズの新作はすべて。服は、色違いで悩んだら迷わずどっちも買う。と言った具合に。

推しのアーティストのCDやLIVEのDVDを形態違いを含めコンプリートするのははもちろん、気に入った映画やドラマのDVD-BOXも躊躇なく購入していた。

私の退職前、当時一世を風靡していた「鬼滅の刃」は当然、単行本を全巻大人買いした。ファンブックもイラスト集も買った。

しかし、去年、アニメを観てドハマリした「葬送のフリーレン」は、単行本を1冊買っただけだ。後は図書館で本を借りたり、サンデーうぇぶりを活用したりすることで何とかしのいでいる。以前の私なら、速攻で全巻大人買いした上に、特装版も全て揃えていたに違いないのに。

このように「少しだけ」ではあるけれど、あの頃とは確実に違う。そんな私の「少しだけ節約生活」とは……。

①支出と預金残高を正確に把握する。

これが1番大事だと思う。そんなことすらしていなかった私がアホすぎるのだが。

詳細な家計簿をつけるような芸当は私にはできないので。簡単に使える家計簿アプリをダウンロードして、支出を項目ごとに毎日記録している。どんな小さな出費も必ず入力することで、支出額が明確になる。

それを月ごとにまとめて、EXCELに打ち込む。銀行の通帳もマメに記帳して、今の自分の経済状況が目に見えてはっきりとわかるようにする。

これだけでも、買い物する時の意識が全然変わる。「使いすぎたな」という反省がリアルタイムでできるので。ムダな買い物はかなり減ったと思う。

②ポイントを活用する。

以前は、ポイントの期限がきても気づかないまま流しまくり。今は、カードを1つにまとめて、それなりにポイ活している。ポイントは余すことなく有効利用。

③趣味のモノは買わない

これは、プチ断捨離の効果。捨てるにしても、メルカリで売るにしても、物を処分するのはとにかく面倒で相当な労力が必要だとわかった。

あんな思いはもうしたくない。まずは、物を増やさないこと。遠い目標ではあるが、最終的に「シンプルライフ」を目指していることもあり。気に入るとついつい買っていた小物類の衝動買いをやめた。

記念のモノや実用性のない飾るだけのグッズは買わない。クリスマスやハロウィンなど季節のイベントは、世間でどれだけ盛り上がっていようとできる限り無視して過ごす。これは、かなり徹底している。

例えば美術館のミュージアムグッズなど、あれもこれもほしくなるが。買わない。そこは本当に変わったと思う。

推しのアーティストは、そもそも最近LIVEをしてくれないので。当然グッズもDVDも買うことはない。思わぬ形で節約に貢献してくれている。

上野動物園の双子パンダ、シャオレイちゃんのグッズも我慢する。だけど、かわいい♡ かわいすぎる♡♡このかわいい姿は期間限定。今しか観られない→これだけは、それなりに買っています。癒しです。

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他にも色々あるけれど。大きく変わったのはそんなところ。

もちろん、まだまだできることはたくさんあるはずなので。もっとよい暮らしのアイデアはないものかと、私なりに常に模索している。

それは多くの人も同じ思いらしく、その証拠に「◯◯歳 ◯万円で楽しく暮らす」的なタイトルの本(主にシニア向け)が、次から次に出版されている。

私は、その手の本を、図書館で何冊借りたかわからない。図書館の方も私に本を渡しながら「また、この手の節約本?」と内心呆れているかもしれない。

そして、それらの本を軒並み読破してわかったことがある。

そのような本を出版されている皆さんは、例外なく器用で、マメで几帳面だ。彼女たちが実践している節約術は、簡単そうに見えるけれど。それは、器用で几帳面な彼女たちだからできること。

例えば、工夫満載の節約料理。例えば、部屋や家具のDIY。例えば、洋服のリメイク。例えば家庭菜園。

お金をかけない分、衣食住すべてに手をかけて、とにかく丁寧に暮らしている。手間ひまかけて自分の生活スタイルを作りあげている。そして、そんな生活にこそ価値を見いだして、自分らしく生き生きと暮らしている。

しかし。私には、それができない。手をかけた料理も。ちょっとしたDIYも。洋服のリメイクも。野菜を育てることも。どれもこれも、素敵だなとは思っても。私にはできないことばかり。

私はとにかく不器用で。家事も基本大嫌い。できれば必要最小限のこと以外何もしたくないと思っている。その上、すべてが雑。そんな私に節約のための「丁寧な暮らし」は絶対にムリだと悟った。

結局、人生は甘くない。お金を使わない分、労を惜しまず、手をかけるということをしなければ。YouTubeでバズるような、そして本として出版されるような「素敵な節約生活」など簡単には手に入らないのだ。

そこで、そんな人生の先輩の貴重な教えと素敵な生活を真似ることはキレイさっぱり諦めて。できることだけをゆるゆるとやっていくことに決めた。

けれども、「節約はしたい。そこそこ快適な生活もしたい。おしゃれなシンプルライフにもあこがれる。それでも丁寧には暮らせない」という私(ワガママすぎる…^_^;)に共感してくれる困った方々も必ずや一定数存在しているはず。

誰かそんな私たちのために「丁寧に暮らせない人にもできるおしゃれな節約生活」というコンセプトで本を出版してほしい。

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