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目覚まし5時半
KPOPアイドルは完璧で、私は玄関の草を抜く。
SNSのリールで流れる煌びやかなセット、放たれる完璧な美貌と鍛えられたダンス。
途方もない労力と金額で作られたコンテンツたちを無料で消費し続け、気づいたら休日に活動するは遅すぎる午後3時。
寝るのも疲れてベットから出たい。けど外出はしたくない。
とりあえず昨日の洗い物を片付け、家の草(観葉植物)に水をやり、空腹に気づきそばを湯がく。
何かに負けたように沈む灰色の真っ直ぐな麺。
つゆの濃さを
私たちはただ乗り合わせただけ
昨日の終わりと今日の始まりが交差する朝5時半の最寄駅。
泥酔湘南ボーイの群れにホームの椅子を全て取られドアマークに並ぶ。
構内アナウンスのテンションが上がり、ようやく到着した電車はすでに満席。
仕方なくドアからできるだけ遠いところに自分の立ちエリアを陣取り、
虎視眈々と次の駅で空きそうなイスを予想する。
車内は圧倒的スーツ率、だったと思う。
電車を降りればほぼ100%顔も忘れてしまう人たち。
目を閉じても光は見える
夏の夕方。
陽が傾いていることを疑うような
灼熱の太陽に挑むように西に歩く。
眩しすぎる。
思わず目を閉じた。
なのにまぶたを透過して虹彩に、
紫オレンジの光が大量に入ってくる。
目を閉じても太陽は見えるんか。
敵うわけないな。
夜中のG
夜中の眠れない夜は、
旦那と2人で近くのコンビニにいく。
ようわからん虫が群がる蛍光灯を横目に、
マンションの外に出ると、1匹のG。
割と大きい。街灯を反射してる。
黒いのか茶色いのか赤いのかはわからない。
ただ、めちゃはやい。
うわきも
2人で大げさに足を上げる。
足を下ろした先で、街灯に照らされた2人の影。
夜中にゾロゾロと食べ物を求めて歩く。