ドラマ日記『燕は戻ってこない』(第8話)
お金も夢もない、29歳の大石理紀=リキ(石橋静河さん)。自らの遺伝子を継ぐ子を望む草桶基(稲垣吾郎さん)。その妻で不妊治療を諦めた悠子(内田有紀さん)。それぞれの欲望が「代理出産」を通じて交差する、ノンストップ・エンターテイメント『燕は戻ってこない』の第8話。
つわりに苦しむリキは、腹立ちまぎれに日高(戸次重幸さん)とダイキ(森崎ウィンさん)に妊娠を伝え、それぞれに父親の可能性があると告げる。悠子はリキから打ち明けられた秘密を抱えることが耐えられず、基にすべてを話してしまう。
リキがつわりに苦しんでいた妊娠第8週から、つわりが軽くなり食欲が戻り、基と対峙した後、りりこ(中村優子さん)の別宅に保護され、ひと時の安らぎを手に入れたところに、悠子が訪ねてきて、基が決断をする第18週辺りまでが描かれました。
当初はリキの裏切りを契約違反だと激しく反発した基でしたが、悠子とのやり取りの後、リキに会いに行きますが、「育てられない」「堕ろす」の一点張りの相手から、逆にどうするかの最終決断を迫られ。中絶できるのは妊娠第21週まで。
「遺伝子の奴隷」だった基ですが、スカラーシップを諦めるという教室の生徒・貴大(利田太一さん)に、バレエはその伝統によって「歴史の一部」になれるもの、「歴史の力を借りる」ものと説得する中で、自らの考え方にも変化の兆し。
そんな中、悠子から送りつけられてきたリキの胎児の映像DVDが、基への最後の一押し。ついにリキに連絡し「産んでください」と告げるのでした。いや、今週もズッシリときましたね。残り2話ですが、生まれた後の問題もありそうですから、着地点はいかに。
余談①:貴大を演じた利田太一さんは、今年の第52回ローザンヌ国際バレコンクールで9位に入賞した「モノホン」(開催時で15歳8か月)。9月からハンブルクバレエ学校へ留学予定だそうです。
余談②:24日放送のNHK『鶴瓶の家族に乾杯』ゲストは、朝ドラ『虎に翼』に桂場役で出演中の松山ケンイチさん。青森出身の生真面目な性格ゆえ、関西出身の自由&ゆる系の達人である鶴瓶さんに憧れますが、それは無理(笑)。それでも、松山さんの素の人柄が垣間見れて、楽しかったなあ。