ドラマ日記『光る君へ』(第15話)&『アンチヒーロー』(初回)
平安時代、京に生まれたまひろ→紫式部(吉高由里子さん)。数歳年上の藤原道長(柄本佑さん)とは、少女の頃に知り合い、惹かれ合うも、身分差に阻まれ。別の男性と結婚するも死別。娘を育てながら、「源氏物語」を書き始める大河ドラマ『光る君へ』の第15話「おごれる者たち」。
道隆(井浦新さん)は、強引に定子(高畑充希さん)を中宮にし、詮子(吉田羊さん)を内裏の外へと追いやった。二年後、一条天皇(塩野瑛久さん)は麗しく成長。道隆の独裁には拍車がかかっていた。
わが世の春を謳歌する道隆とは対照的に、内裏に出仕しなくなった道兼(玉置玲央さん)は、藤原公任(町田啓太さん)の屋敷に転がり込み、すっかり落ちぶれた姿。
そんな道兼に手を差し伸べたのが道長。「摂政の首が取れたら、未練なく死ねる」と自暴自棄な道兼に、「兄上は変われます。変わって生き抜いて下さい。この道長が、お支えいたします」と。2年後、道兼は内大臣に。
一方、中宮に仕えることになったききょう(ファーストサマーウイカさん)は定子と初対面。その美しさに見惚れていると、定子から「そなたを今日から清少納言と呼ぼう」とのお言葉。「清少納言」爆誕!
まひろはというと、さわ(野村麻純さん)と共に石山寺を訪れ、そこで兼家(段田安則さん)の妾だった寧子(財前直見さん)と出会います。「蜻蛉日記」の作者でもある寧子と語らったまひろ。今後の彼女の人生の先達となるのでしょう。
まひろを見初めた寧子の息子・道綱(上地雄輔さん)は、夜這いを仕掛けますが、そこにいたのはさわ。「すまぬ。間違っておった」と釈明する道綱。傷ついたさわはまひろに「もう死んでしまいたい」とまで言うのですが、川辺に死体がゴロゴロ。
『大鏡』が元ネタの、道長と道隆の嫡男・伊周(三浦翔平さん)との弓競べが今週のハイライト。道隆たち中関白家の没落と、道長の未来が暗示されていました。
主人公・明墨正樹(長谷川博己さん)は、犯罪者である証拠が100%揃っていても、無罪を勝ち取る“アンチ”な弁護士。“アンチ”な弁護士は正義か悪か!?新たなヒーローが常識を覆す、逆転パラドックスエンターテインメント『アンチヒーロー』の初回。
本作の宣伝手法は『VIVANT』に似ていました。事前の情報は最小限。当初は主人公の名前すら明かされず。初回のストーリーあらすじも、コンセプトを数行で具体的な話はなく。プロデューサーの飯田和孝さんは、『VIVANT』も担当していたので、上手くいった前作を踏襲したのでしょう。
久しぶりの長谷川さん。冒頭のタクシーと白バイのシーンですでに引き込まれ。メインキャストの北村匠海さん・堀田真由さん・大島優子さんって、『風間公親-教場0-』など教場シリーズかよ、とちょっとツッコミ。
TBS「日曜劇場」の常連で、馬場徹さんと林泰文さんが出ているのも安心材料。馬場さんは『陸王』での融資課長役、林さんは『天国と地獄〜サイコな2人〜』での鑑識課員役が印象に残ります。
馬場さん演じる姫野検事が、明墨の当面の敵で、その先に検察官の緑川歩佳(木村佳乃さん)、そしてラスボスが検事正の伊達原泰輔(野村萬斎さん)ってことなのでしょう。
検察側が挙げた証拠を、一件一件潰していく、しかも法律ギリギリ、グレーな手口でやっていく明墨。これに付いていきながらも、疑問を抱く赤峰や紫ノ宮ら若手弁護士たちという構図。
工員の緋山啓太(岩田剛典さん)を無罪にしたところで、お金になるわけでもなく、明墨の目的はいまだ不明。娘風の紗耶(近藤華さん)の存在、獄中の男(緒方直人さん)など、考察材料が散りばめられた初回。新たな証拠が検察から提出されたところで終了。
まずまず面白かったです。視聴継続。
余談:ドラマ『Destiny』を別視点で描いた、TVer限定「ep1.5 真樹が明かす…もう一つのDestiny」がなかなか面白かったです。