今、「震災ドラマ」を振り返る
昨夜11時頃、福島県沖を震源とする地震があり、最大震度6強を観測。気象庁によると、2011年3月の東日本大震災の余震と考えられるそうです。被災された方々、お見舞い申し上げます。
311以降、ドラマの中でも様々な角度で描かれてきた震災。現在放送中の『監察医朝顔』『その女、ジルバ』『ハルカの光』には震災要素が含まれますし、今後放送される朝ドラ『おかえりモネ』、SPドラマ『ペペロンチーノ』『あなたのそばで明日が笑う 』も震災ドラマといっていいでしょう。
というわけで、これまで描かれてきた震災ドラマの名作を、いくつか振り返りたいと思います(1995年の阪神・淡路大震災も含みます)。まずは新しい方から、柄本佑さん主演『心の傷を癒すということ』(2020年)。第46回放送文化基金賞でテレビドラマ部門最優秀賞を受賞した傑作。
阪神・淡路大震災発生時、被災者の心のケアに奔走した若き精神科医・安克昌氏をモデルにしたヒューマンドラマ。手探りながらも多くの被災者の声に耳を傾け、心の痛みを共に感じ、寄り添い続け、日本におけるPTSD研究の先駆者となるも、志半ばで死去。
次は、NHKスペシャル『体感 首都直下地震ウイーク』内で、4夜連続放送された、小芝風花さん主演『パラレル東京 DAY1~DAY4』(2019年)。今後30年間に、70%の確率で起きると言われ首都直下地震が、VFXを駆使してリアルに描かれました。
2019年12月、マグニチュード7.3の首都直下型大地震が発生。メインキャスターが地震で行方不明となったため、サブキャスターの倉石美香(小芝風花さん)がニュースを伝えることに。同時多発火災、ビル倒壊、大停電、広域での通信ダウン、ニュースセンターは大混乱となり…というストーリー。
さらに深田恭子さん主演『サイレント・プア』(2014年)。深田さんというと、最近ではラブコメが多めですが、本作では、東日本大震災で自主避難し、人知れず困窮する家族を見つけ出す主人公を演じました。
社会的孤立や孤独といった現代の貧しさに立ち向かうコミュニティ・ソーシャルワーカーの姿を描く社会派ドラマ。社会福祉協議会のCSWとして働く里見涼は、ゴミ屋敷の主やホームレスと出会い、救おうとその手を差し伸べるのですが…というストーリー。
最後は再び、阪神・淡路大震災に戻って、法医学ドラマ『きらきらひかる』(1998年)。シリアス系ではあるのですが、深津絵里・松雪泰子・小林聡美・鈴木京香の女子会的なシーンが癒し(敬称略)。後半、チェルノブイリ事故と震災がキーワードとなる驚愕の展開。傑作。
医大生・天野ひかる(深津さん)は、卒業パーティーで起こったガス爆発事故に遭遇。そこで見た法医学者・杉裕里子(鈴木さん)の颯爽とした姿惹かれ、監察医を目指し…というストーリー。
関東大震災を描いたドラマも、朝ドラなどに多数ありますが、それはまた日を改めて。また、有名な作品では朝ドラ『あまちゃん』もありますが、皆さんご存知でしょうから、そこは割愛。