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「白砂」(詩)

過ぎてしまう風を
手足をもがれるように見送る
はじめから大それたものを
夢に嵌めこんでしまったのだと
憂えることは選んではいけない
足りなかった幻燈の明かりを
薄まってしまった蜘蛛の糸を
自責を青い石にして
少しでも再び築きますように
爪弾く指先を洗いなさい
白い砂が撒かれます



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