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「ただの透明」(詩)

天使は
きみの名前を呼ぶ
それは小鳥に愛を教えるように
きみは天使に
振り向くだろう
魚自身が泳いでいる事実を知るように

目を合わせて
ひとりと成るか
風を感じるかは

分からない

どちらに道を選んでも
天使は微笑み
きみもまた 静かに微笑む

わたしは ただの透明
名を手渡されるその瞬間の影に添う
形を真似て微笑みを得て

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