「頸」(詩)
物語りを裂いてはいけない
丸のままで取り出して
そのために私の顎を砕きなさい
歯を押し沈め
舌を平らにし引き摺りだすの
物語りを私の感情で歪めてはいけない
頼りない骨組みの
細部の機微も知り抜いて
色の滑りも違えずに光を反し
世界にただひとつを取り出しなさい
私を傷めても
物語りの頸を
そっと両手で支えなさい
遠く遠くの視界まで
透明を儚く知るために
物語りをとりあげてくれ
物語りを裂いてはいけない
丸のままで取り出して
そのために私の顎を砕きなさい
歯を押し沈め
舌を平らにし引き摺りだすの
物語りを私の感情で歪めてはいけない
頼りない骨組みの
細部の機微も知り抜いて
色の滑りも違えずに光を反し
世界にただひとつを取り出しなさい
私を傷めても
物語りの頸を
そっと両手で支えなさい
遠く遠くの視界まで
透明を儚く知るために
物語りをとりあげてくれ