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「風のつよい日」(詩)

風がつよい日でした
何事もない

誰かのおでこを撫であげ
うすい背中を押しこみ
どの手にも届けられない葉を散らして

風のつよい日で
何事も起こらない
日々はやわらかに伸びる爪のよう
あなたの耳ともから ひとつ
熱は連れ去られたのでした

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