見出し画像

「こぼして」(詩)

あぁ からだが おもたい
むねがつかれてしまってね
とけいがゆっくりとすすんでくれるけれど
おんなじはやさで
こぽり こぽりと 血ははがれていく

光に似たいとおもっていたけれど
いまは どうか
風に似ていくほうが きがいい

わたしのあみめを ゆったりひろげていく
あいまから なかみをこぼしていく
そしていつのまにか
いっぽんの糸でさえなくなって
かぜと ともに流れるものに

なれますように
なりますように

むねをかばう


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?