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「風へ」(詩)

焼きつけて 日々のやわらかさを
やわらかなままに表して

削ぎとって 日々の疚しさを
ありのままのどす黒い臭いと共に

世界には何があってもいい
そのかわりに
何が消えようと文句は言えない

引き留める手と
あからさまに押す足に
どちらの正しさにも添っていられない

奏てて 堂々としたままのわたしを
その傲慢なるわたしのままを

風へ

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