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tender_macaw468
「袖口」(詩)
すれ違う時
袖をつまむと
あなたは他人の顔をする
それでもくり返す私の指に
いつしかあなたは
迷子の最中の眼をする
さかしらにばらまいてほしいのじゃないの
ただ 少年のように愛嬌を孕んでいてよ
わたしのただれた腹を鳴らしてほしいの
すれ違うとき
私の指先を期待する
あなたはその時やっと適切な他人になれるのよ
すれ違う時
袖をつまむと
あなたは他人の顔をする
それでもくり返す私の指に
いつしかあなたは
迷子の最中の眼をする
さかしらにばらまいてほしいのじゃないの
ただ 少年のように愛嬌を孕んでいてよ
わたしのただれた腹を鳴らしてほしいの
すれ違うとき
私の指先を期待する
あなたはその時やっと適切な他人になれるのよ