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「ひとりで」(詩)

くるわないか?
とささやかれ
焼ける手品の種を見た
瞳を合わせても分からない

ひとりで

それだけを口にした私を
影が真っ直ぐに離れた
私が求めているのは手品の種の燃え滓じゃない

くるうのならば
口端から指を指し込んで勢いよく裂いてやる
再利用のパズルをさけては
赤くなるだろう

ひとりで

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