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幽霊の鉛

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#鬱

さびしい
誰かのせいじゃない
ただ森林に取り残されたまま
鴉が子に帰る頃
その下で糞を浴びたような
ただ海に取り残されたまま
母親が手を引く潮の満ち干き
その近くで溺れたような
誰もいない
見えない傍で頭の蛆だけが囁く
余計なことを
余計なことを

愚図愚図

しにてぇや
馬鹿の蛇口捻ってばっかで
何しに生まれてきたンだっけ
簡単な言葉に頼るって、さ
口付けをして 誤魔化してくれ
これは渇いているだけだって
ごめんな しにたいよ ずっと
誰も悪くないし 毛むくじゃらの体も
ひん剥かれた目も 頭も みんな大好きだけど
みんな怖いや
お前だって後ろにいるんだろう
深夜のベルには誰も出ない
這いずって
ここ数年で認めてやってから
アンタは後ろにずっと居て
それ

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ドブクズに言い訳を重ねて
怒涛の雨が叱っている
黒歴史量産の頭には今もB5の鉛筆と折れた芯ばかり
残ったやつはいつか使うからと溜めて何になった
口、腕、脚、何になった
全部Bランクで何になった
グラフにとび出てる社不文字が踊ってる
そら、来いよみんなで手を繋げよ
火でも付けよう

簡単な希死念慮
そんな口滑らせてるうちは楽勝だね
ズルズル背負ってさァ
あー、ホラ、駅のホームで香水が呼ンでる
バルコニーでオーケストラが聞こえる
そンで、突き落とされて
手首切られる夢を見る
階段の列に観客が座って見ている
俺の足を、引こうとしている
そこまできたら、乾杯しよう

絞め締め締めい゛!い゛ーーー!!あ゛
死にた
はぁ、助けて欲しい
殺して欲しい生きたくない嫌だ
死にたい馬鹿みたいに笑ってた数分前、うそ十二時間前
俺はどこにたっている
舞台がなきゃ結局ただの野良
どうにかなる なんて、おまえ
いいなぁいいないいいないいないいな
おれにはねぇよ

くそくそくそくそくそ
いてぇいてぇや
ばか
おれはなンになった
どこのだれもが軽蔑する
唾を吐く
陽射しのまま打首にあって
いてぇ、や
膿がつまってる
俺の中に、いる
芋虫が、這って
俺の中に、住んでいる
蛹を悠々と膨らませながら
俺の脳をぶち破って羽化しようとまっている

嫌いだ 嫌いだ
全部 もう いや
有効な不可抗力を駄賃に握りしめて
殺してくれって物乞いをする
生の会員証首からぶら下げて
プラカードに愚痴が書かれている
嫌いだ 嫌いだ
全部 もう いや
慰めも要らない
蹴って煽って罵って
決別させて下さい
そしたらちゃんと自分で死ぬから

憂鬱抱えておきました
気だるさに体が縛られて
あぁ約束の時間が迫っています
妥協ではないンです
わかってください
わかってください
とっくの昔からわかっていました
己が大嫌いだと
ただ認めなくて忘れていました
憂鬱が笑って こちらを見ています
憂鬱に抱かれています

車内で泣いている
変わらない面ぶら下げて
ぶるぶる
お前らにわかってたまるか
目薬二滴垂らして
狐にでも見せてやろう
化かされてばっかなンだこの世に
サーヴィスに惹かれて嘘泣きに同情してる
心が優しいとかじゃなくて
ただ弱いんだよ 頭が
無知が良い無知に抱かれたい
知らないでくれ