見出し画像

【ブラック企業】労基署からスムーズに「是正勧告」してもらうためにやったこと【未払賃金】

はじめに


仕事を通して労働トラブルに巻き込まれることは誰にでも起こりうることで、珍しくありません。

私は202✖️年に労働基準監督署(労基署)にて未払賃金に関する「申告」という手続きを取りました。
その結果、約2週間後に労基署から相手方に対して「是正勧告」が出ました。

本来、この勧告を受けて相手方が滞りなく支払いをすれば、めでたしめでたしとなるはずでした。

けれども「是正勧告」には強制力がないのをいいことに、相手方はごね続けるだけで支払いから逃れ続けました。
私が副業をしていた業界はこうしたブラック企業が非常に多く、是正勧告に従わない例も実際かなりあります。

(このような場合、当事者は民事訴訟等を提起するなどするしかないのが実情です。)

私のケースは相手が悪質すぎるとしか言いようがないのですが、世の中のすべての企業がこんなに悪質というわけではありません。

身内が以前勤務していた企業でも、同様の未払賃金をめぐるトラブルがありました。
ある従業員が労基署に「申告」したところ、やはり是正勧告が出ました。

この企業の場合は、是正勧告によってレピュテーションリスクやコンプライアンスへの意識を改めることができました。

そのため申告した従業員だけでなく、全従業員に対して遡って未払賃金の支払いが行われました。
私の家族もこの時、3桁万円台の未払賃金の一括支払いを受けました。

だから未払賃金のことで労基署に駆け込むのはいちがいに100%無駄とも100% 成功するとも決めつけられません。

最終的には「相手がどれだけブラックか?」と運にかかっています。

本件の真っ只中だった頃、私はネットで労基署への相談、申告について情報収集をしていました。

すると手続きが思うように進まず苛立ったり、余計なストレスを増やしてしまっているようなケースを多く見かけました。
実際に、労基署は民間の感覚からは程遠いような世界であることは肌身で感じました。

またお役所仕事らしく、手続きのやり方には一定の流れと厳格なルールがあります。
意図しなくても、そのフローから逸脱してしまうと後から取り返しがつかない事態になることも稀ではありません。

後悔あとに立たず。

労基署で手続きをしてスムーズに「是正勧告」「是正指導」をしてもらうには「コツ」があります。

「コツ」とは、私が実際に準備したり、気をつけたり、気づいたりした点です。
中には準備が足らずちょっと失敗したな、という点もありました。

そこで未払賃金の「申告」手続きを行い、是正勧告へ進むまでのプロセスで、今後この手続きを考えている方に役立ちそうな情報を10ほどまとめてみました。

(注)私のケースでは「労災」には該当しないため、労災や労基署労災課に関しての言及はありません。



ここから先は

6,197字

¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?