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ボランティア活動に参加すべきか?否か?

 定年を迎え、サラリーマン生活に終止符を打った今、何をやるべきか? 何を始めたいか? 大きな命題を抱えています。
実は60歳を前に長年勤務してきた会社を退職し、一度、別業種も含めた転職の道を模索したことがありますが、全然、雇って頂ける所がなく、結局、嘱託という形で、旧職でお付き合いのあった会社で雇って頂きました。この経緯は、以下に記載しておりますのでご興味ある方はご参照下さい。

この職でも、65歳を迎えたことから、本当の定年退職となりました。前回の転職活動の経験で学んだのですが、シニアの転職の壁は非常に高いということです。今回は、更に、先の機会から5歳年を取ってしまったわけで、その困難さは格段に増しているでしょう。この状況を踏まえて、加えて、金銭の面では、年金をある程度頂けることになっていることから、赤字状態であれ何とか生活していけるのではないかと考えています。そこで、思っているのは、『何らかの形で社会に役立てることは出来ないか?』ということです。しかしながら、会社生活一辺倒であったこともあり、地域社会との具体的な繋がりもない中で、何も進む道が無いということに気が付かされました。
 まず、着手したのが、これまで経験を積んできた製造現場での経験を活かしたいということです。厳しい事業環境下に置かれてきた半導体の生産現場での、改善、改革の業務経験を、他業界でも活用できないかということから、このnoteに数件の記事を投稿させて戴きました。これと並行して、年末から、地域のサークル活動、ボランティア活動を、インターネットで調べましたが、これだという心打たれるものは、中々無い状態で、特にアクションが起こせませんでした。
 ボランティアという言葉を聞くと、直ちに災害復旧時の援助活動と強く結びついてくるイメージが強いと思います。ボランティア参加へ考えを巡らす中で、気になるのは、今年発生し、まだまだ復興の手助けが必要となっている能登半島地震への支援のために、ボランティアとして参加すべきではないかとの思いです。ただし、経済的にも時間的にも、災害支援に参加するまでの余裕は見出されず、悶々としてしまいます。そんな中、年明けのタウンミニコミ誌に、地区の社会福祉協議会所管のボランティアセンターが主催するボランティア説明会があることを知り、早速、参加することにしました。
 その説明会での解説では、ボランティアという言葉は、ラテン語の「voluntarius」に由来するということでした。自由意志を意味します。参加した説明会でも、ボランティア活動が自発的であり、報酬を求めずに行われるという精神を表しているということでした。説明の中では、自発的に地域の問題点・課題に対して自ら働きかけるものであると強調されていました。一方、新一万円札に登場する渋沢栄一が、日本のボランティア活動の出発点となった事実もある様です。渋沢栄一のボランティア活動は、彼の「公益」という考え方から生まれたとされており、彼は、個人の利益は社会全体の利益に貢献すべきとの考えから、自己の利益を社会に還元する活動として、「東京養育院」という施設の院長を務めました。これは、大河ドラマでも放送されていました。今ではホームレスと呼ばれる人々や高齢者、病人など多様な人々が、この養育院で救済された模様です。加えて、今回お世話になりました全国社会福祉協議会の前身である「中央慈善協会」の設立にも関与したとされています。これらの活動は、現代のボランティア活動の先駆けとも言われています。
 この説明会を切っ掛けに、追加で、ネットで日本のボランティア活動の状況を調べました。市区町村社会福祉協議会には、地域住民や地域団体が自発的に参加する社会活動を支援し、地域の福祉を向上させるための窓口であるボランティア・市民活動センターが、多くの地域で設立されています。具体的な活動では、今回参加させて頂いた説明会の様に、ボランティア活動に参加したい人と、ボランティアの支援を必要としている人をつなげる役割を果たしている様です。また、ネットで情報を調べたところ、全国社会福祉協議会は、「市区町村社会福祉協議会ボランティア・市民活動センター強化方策2023」を策定し、全国の市区町村社協のボランティアセンターの当面のあり方や取り組みの方向性を新たに示した様です。

この「社協VC強化方策2023」は、ボランティア・市民活動および社会福祉協議会を取り巻く環境を踏まえ、ボランティア・市民活動センター(VC)のあり方や取り組みの方向性を示しています。即ち、社協VCの5つの基本的な役割を整理し、それぞれの機能を把握するためのチェックリストと、具体的な取り組みを実現するための視点を提供しています。この5つの基本的な役割は以下の通りとなっています。
① 地域ニーズの集約:多様なニーズが集まる、集める、発信する。
② 社会参加の促進:あらゆる人たちの社会参加を応援する。
③ 中間支援の展開:地域福祉の推進のためのプラットフォームをつくる。
④ 福祉でまちづくり:社会資源開発やコミュニティアクションを起こす。
⑤ 福祉教育の推進:ボランティア活動の推進を通して地域共生社会をつくる。
 この強化方策により、社協全体の活性化および地域福祉の一層の発展につながることが期待されています。
地方に根付くボランティア活動は、その地域の特性やニーズに応じて様々な形で展開されており、今回参加させていただいた説明会での資料でも、地域のボランティア団体のリストがあり、A4紙で数ページにわたる掲載がありました。例えば、地域の環境保全活動、高齢者支援、子どもたちの教育支援など、地域社会の課題解決に向けた活動が行われている様で、地域の人々が自発的に参加し、地域社会をより良くするために貢献することを目指しています。
 ボランティア活動は、先に記載したように基本的には自発的な行動であり、その目的は社会貢献や地域貢献、人々の生活の質の向上など、広範囲にわたっています。その活動内容も、頂いたリストからも伺えたのですが、教育、環境保全、健康、福祉、スポーツ、文化、芸術、国際交流など、幅広い分野に及んでいます。例えば、教育分野では、子どもたちの学習支援や読書推進活動、課外活動の支援などが行われている様です。環境保全分野では、清掃活動、リサイクル活動、花壇の花植え、自然保護活動などがあります。健康・福祉分野では、高齢者や、障害者の支援、病院や施設でのボランティア、健康啓発活動などが行われている様です。また、スポーツ分野では、地域のスポーツ大会の運営支援や、スポーツ教室の指導などがありました。文化・芸術分野では、地域の文化祭や芸術祭の運営、伝統文化の保存・伝承活動などが行われます。国際交流分野では、留学生のサポートや、国際理解教育、平和活動なども行われている様です。
 これらの活動の中から、参加者自身のスキルや経験、興味・関心によって選んで欲しいと言われましたが、実際に活動されている内容と、自身の持っている知識、能力が本当に合致するのかは、実際に参加してみないと分かりませんし、参加しても合致しない場合、どうしようかとの危惧も無ぐいきれません。説明会に参加された経験者からは、実際の活動を通して、新たな経験を得たり、人間関係を広げたり、自己成長を遂げることが出来たと強調されていました。それを信じると、思い切って参加して見るのもありかなと思った次第です。

 説明会では、ボランティアセンターの地区担当者から、地区の街路美化に携わるボランティア団体を、強く紹介されたことから、入会させていただいた次第です。入会して2ケ月弱ですが、既に、美化活動である路地花壇の整備活動に2度程参加させて頂きました。既存の団体のメンバーは、十数人いらっしゃいましたが、多くの方は、十数年前の発足時からのメンバーで、私は最も若く、ペーペーからの参加です。何をやるのか、道具は何処にあるのかも手探り状態で、指示を聞きながら、また、皆さんの様子を伺いながらのボランティア活動の開始です。ボランティア活動への参画動機は、社会に役立ちたい、自己啓発をもとめる、人とのコミュニケージョンの充実、喜びや感動を得るため等があげられると思いますが、まだまだ、ペーペーの私には、これらを感じられる訳もなく、継続していくことにより、何かを感じされるようになれればと期待しております。




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