第十章 予告
これは、罠だ。分かり易い小細工。
隣にいる自称〝味方〟も疑わしい。
さりとて、その選択しか用意されていないのもまた事実なり。
誰かに利用されるための人生……。人生の最後においてまたここで繰り返すのか。
しかし、日下部はほくそ笑む。
あまりにも、あまりにも〝人間的〟な人生の光景。
相手の正体が圧倒的な権力機構だろうが、それは〝人間〟だ。ただの〝人間〟に過ぎない。
人ならば〝勝ち目〟がある。人ならばぶち殺せる。
次章 置かれた場所で咲く花は 「シチズンズ・オブ・サイエンス」
終わりの始まり。最善を尽くすことは当たり前のことだと思っている。そんな大げさなものではない。
※2024年12月公開予定。