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愛しのタコ足配線

僕には好きなものがたくさんあるのですが。
その中のひとつが、タコ足配線です。

ええ、あのタコ足配線です。

一列にピシッと並んでる姿が何とも言えないくらい凛々しいです。
いくつもコンセントが挿せるというのも便利です。

それでいうと三又コンセントも好きか?という話になりますが。
三又コンセントみたいなやつは嫌いです。
上からも、下からも、右からも、左からも、正面からも挿せるなんて。
全部にコンセントが挿さってる姿を見たことありますか?
それはそれは下品です。

やはりタコ足配線です。
全て挿さっていてもスマートです。
でっかいアダプターを挿すと隣りのコンセントが挿せなくなってしまいますが、それもまた趣きがあります。

僕の家にはタコ足配線ですが3つあります。
仲良く暮らしています。

しかし、そんなタコ足配線と最近ケンカをしていまして。

タコ足配線には、消費電力が一定の合計値を越えたら切れるタイプもあるみたいで。
僕はタコ足配線の一つのコンセントに電気ポットでお湯を沸かしていました。
もう一つのコンセントに全自動コーヒーメーカーを作動しました。
全自動コーヒーメーカーはコーヒー豆と水を入れてボタンを押せば、豆をミキサーで砕いてコーヒーを淹れてくれて、つまりボタン一つで全てやってくれるのです。

その二つをタコ足配線のコンセントに挿していました。
お湯が沸いてくる音、ミキサーで豆を砕いている音。

その時です。
パチンという音がしました。

タコ足配線が切れました。
消費電力が一定の合計値を越えたということでしょうか?

いやいや二つしか使っていないのに?
6コンセントもあって2しか使ってないのに消費電力越えるってどういうこと?

電気ポットは途中で止まってもいいです。また途中から沸かせるので。
しかし、全自動コーヒーメーカーはそうはいきません。
豆を砕いている途中からスタートはできないのです。
少し砕かれている豆に初めからミキサーを回すということは、いつもより細かく細かく砕かれるということで。
結果、粉っぽいコーヒーになりました。

タコ足配線がどういう理由で切れたかわかりませんが、僕だってこんなコーヒーにされては腹が立ちます。
今、お互いキレている状態です。

それでも僕はタコ足配線を捨てることはできません。
それくらいタコ足配線のことが好きなのです。

本当は消費電力が越えた理由も何となくわかっているのです。

6つコンセントあるのに2つしか使っていないと言いましたが、残りの4つのコンセントは僕の心を充電させてもらってるから。

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