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A子
2024年11月11日 22:56
2023年に劇場で鑑賞してから1年以上経つわけだが、この映画を見て感じた様々な感情をうまく言語化できずにいた。もう言語化しなくてもいいかと思っていたのだが、今なら言語化できるのでは、という気持ちになった。独特の世界観と切実さ劇場で映画を見た後、金子監督のトークショーがあった。金子監督の作品は『散歩する植物』、『食べる虫』、『眠る虫』を鑑賞している。どこかファンタジックな日常の映し方は好きだ
2024年6月16日 23:22
田辺・弁慶映画祭の受賞作品を上映する『田辺・弁慶映画祭セレクション2022』にて上映されたが、劇場で見逃していた映画。「魚の目に水見えず人の目に空見えず」という言葉のように近くにいるからこそ気づきにくいもの。思春期の男女の、それぞれが思っているのに一方通行の思いをみずみずしく描き出した。優等生の殻をうまく破れない、恋もよく分からず、言いたい言葉を飲み込んでばかり。誰かを傷つけることにも臆病な怜
2024年6月11日 01:43
原作は、Twitterで話題になった漫画。となりのヤングジャンプにて、特別読切が公開されている。「会いに行けるアイドル」として登場したAKB48は色んな意味で革新を起こしたアイドルである。今や様々なアイドルが活躍し、ご当地アイドルや地下アイドル…など様々なアイドルが活動している。当然数が増えれば上に行けるアイドルは限られていき、上に行くには努力だけでは叶わないものもあるのが現実だ。夢を見て
2024年6月3日 00:23
突然ではあるが、吉本興業が映画を制作から配給まで手がけていることを知っているだろうか。芸人さんが主演の吉本色の強い映画からえ、これも?と思うような映画まで本当に多種多様。ちなみに、吉本興業制作映画で好きなのは『女々演』、『僕の好きな女の子』である。『透子のセカイ』も勿論吉本興業が製作を手がけている。ちなみに本作は吉本地域発信型映画プロジェクトの一環らしい。更にBSよしもとでは、吉本が手
2024年5月1日 10:24
ふくだももこ監督の『君が世界のはじまり』が好きで期待していたが何とも…。結婚観や20〜30世代の女性を取り巻く環境が変わりつつある今、この題材を女性監督が撮ることに期待しすぎたのかも。雨宮まみの連載が2013年、おかざき真里のコミックが2015年であるとはいえ、結局今までのテンプレのキャラクターから抜け出せていないように感じた。特に松村沙友理演じる港区女子や、徳永えり演じる子育て世代の女性の置
2024年4月30日 01:18
日活ロマン・ポルノ60周年を記念して、「ROMAN PORNO NOW(ロマンポルノ・ナウ)」として、新たな日活ロマン・ポルノが制作された。その1つが『手』である。監督は、『ちょっと思い出しただけ』の松井大吾監督。さわ子役は、『彼女はひとり』『本気のしるし 劇場版』の福永朱梨。森役は、『猿楽町で会いましょう』の金子大地。日活ロマンポルノというより、恋愛映画という印象だが、私のような20~30代
2024年4月8日 12:17
高校生の遥香は、恋人の洋一とラブホテルに。そこで初めて性行為をした遥香だが、その最中自身の性器に歯が生え、洋一の性器を噛みちぎってしまう。呆然とする遥香の目の前で血飛沫が。ピューっと飛び出る血飛沫はチープさと相まってなかなかシュール。呆然としながらも次第に恐怖が遥香を襲う。洋一は呼びかけても応答しない。出血箇所をおさえて、病院に運べば死なないのではないか、と思わなくもないが、その辺りは突っ
2024年3月15日 10:40
(スタッフ、キャストは敬称略)監督も出演者もあまり知らずに劇場に見に行き、瀬戸かほの魅力にすっかりはまってしまった一作である。こちらを見つめる瀬戸かほの瞳が忘れられず、時折思い出す。何となく秋の夜長に似合う映画だと思う。越川道夫監督が手がける「誰でもない恋人たちの風景」シリーズの第一弾として製作された本作。その後、第二弾として『あざみさんのこと』、第三弾として『アララト』が製作されている。
2024年2月13日 19:40
『愛うつつ』、『きみは愛せ』の葉名恒星監督の3作目であり、商業デビュー作。3作を通して、“愛しているのに、抱けない男性”を描いている。そして、それは監督の実体験に基づいている。『きみとまた』についてみていく前に、前2作についてみていきたい。(役者名は敬称略)1作目の『愛うつつ』は、付き合って7ヶ月になるが、純は恋人の結衣を抱けずにいた。結衣は、純が抱いてくれないのは、自分に魅力がないからなのか
2024年1月30日 11:37
高校生の娘を同級生に殺された克(尚玄)と澄子(MEGUMI)夫婦。2人は事件後離婚し、克は事件から立ち直ることが出来ず、仕事もせずアルコール依存症に陥っている。一方、澄子はグループセラピー等に通い、何年もかかって普通の生活を取り戻し、グループセラピーで出会った男性と再婚した。そんな2人のもとに、裁判所から手紙が届く。当時未成年であった加害者に対する判決を不服とし、判決のやり直しを求める裁判が行
2024年1月28日 17:15
『愛ちゃん物語』で主人公・愛ちゃんをキュートに演じた坂ノ上茜さんの主演作ということで、気になり、舞台挨拶付きの上映会で観た。撮影の裏話やそれぞれが好きなシーンなど色々聞けて面白かった。24歳の優子は、専門学校を卒業後、地元の建築会社で契約社員として働いている。共に働く幼馴染の奈月は、正社員になるために資格の勉強を始める。その影響を受けて優子も勉強を始めてみたりするも、そんなに本気ではなく…。そ
2024年1月24日 11:43
朗読劇のような、ドキュメンタリーのような…他に味わったことのない、何とも不思議な映画であった。そのような映画になったのは、本作が武蔵野大学の研究としてスタートした企画であったということである。武蔵野を舞台にした黒井千次の短編集『たまらん坂』をもとに大学のゼミの研究で映画化をしようという企画から始まり、当時大学生で製作に携わっていた渡邊雛子が製作を進めていくうちにヒロインとなり、黒井千次の短編の