異世界トラック転生便〜オレたちがやりました〜【ショートショート】【#186】
「次はどんなヤツがターゲットですか?」
助手席から俺の手元のタブレットをのぞきこんできたのは後輩のササキだ。
「次はな……こいつだ。さえない男だな。インド料理屋でバイトしているらしい。今度はスパイスを使わせて料理させるとか、ナンを作らせるとか、そういう感じの料理モノなんじゃねぇかな」
俺は投げやりに答え、タブレットをササキのほうに放りなげた。
「バイトの帰り狙って、ここの裏の路地で……って感じですか。ちょろい案件ですね」
「そうだな。その分、稼ぎは知れてる」
「世知辛いっ