レポ②豊島将之九段とタイトル戦擬似体験in山水館~新関西将棋会館建設クラウドファンディング~
第二章 「大丈夫ですか?」
二組目の3名さんが戻って来られた。スタッフさんが「では、7番、8番、9番の方」と呼ぶ。相沢の心の準備はまだできていなかった。いや、どれだけ時間があったとしてもそんなものできないだろう。もう行くしかないのである。
スタッフさんに続いて、壁1枚しか隔てていない隣の部屋へと向かう。実際にタイトル戦が指された部屋だ。沓脱に、きちんと揃えられた草履があった。「ここここれはまままさか豊島先生の」と思うが、事ここにいたって心臓は落ち着いている。スリッパを