日本建築学会 建築論・建築意匠小委員会による「建築論の問題群」
日本建築学会 建築論・建築意匠小委員会では建築論の活性化のために、2017年に「建築論のテ ーマ」に関するアンケートを実施し、その結果を基に研究会等を重ねてきました。 2021年からはラウンドテーブルと称する討論会を実施し、本noteではその時に獲得した視点を紹介します。
最近の記事
建築論の問題群02 〈建築の自律性と他律性〉 流れ、その見えざる規則―坂牛卓氏の設計論「〈物〉/〈間〉/〈流れ〉」によせて―
片桐悠自(東京都市大学) 本稿は、建築学会建築論・意匠小委員会での「建築論の問題群」第3回ラウンドテーブル(2022年5月15日、東京理科大学神楽坂キャンパス)における坂牛卓氏のレクチャーを承けて、過去の建築における理論的作品とともに、氏の建築論を読解するものである。レクチャーの内容については、同氏による前稿(日本語版、英語版[English version])を参照されたい。 坂牛氏はこれまで〈物〉と〈間〉が建築の設計における二つの基本的な構成要素であると論じ、それらに
建築論の問題群02 〈建築の自律性と他律性〉 Finding a middle ground between architectural autonomy and heteronomy
Taku Sakaushi (Architect / Professor of Tokyo University of Science) Introduction At the starting point of modern thinking of architecture lies the issue of architectural autonomy, that’s what I think. Some people say my idea is outdated.