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人手不足のとんかつ屋の出来事。
週末、近所の安いとんかつチェーンに行った時のこと…
普段は3分くらいで定食が提供されるファストフード店なのだが、この日に限って妙に混んでいて提供を待っているお客さんが異常に多い印象。
どうやらこの日は2人でオペレーションを回している「ツーオペ」というシフト。セントラルキッチン(工場調理)なので、調理と言っても揚げるか、レンジでチンするだけで、そもそも包丁も使わない調理場なのだ。
…25分後、「ピンポーン100番のお客様」
今日はずいぶんと時間が掛かったな、とトレイを覗くと何かが足りない気がする…
「コロッケは後ほど提供しますので、こちらの番号札をお持ちください」
「すみません、サラダが付いていません」
こんなやりとりをしながら、追加の提供を待ちながら食べ始めるが、周囲を見渡すと同じような状況の人が溢れていてなんだか混沌とした雰囲気になっている。文句を言い出す白髪混じりの男性や明らかにイライラしている女性が店内の雰囲気をさらに悪くする。
僕は居ても立っても居られず、そそくさと平らげて店を出ることにした。たぶん、とても「提供待ちのコロッケ」には手がつかないだろうと…
「忙しいでしょうから、コロッケはキャンセルでいいですよ。頑張ってね」
と声を掛けて店を出た。どうやら入店したてのバイトさんのようで、手際の悪さがこれだけの行列を生んでしまったようだが原因はどこにあるのだろう。
厚生労働省「令和5年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、全国の主要産業の平均欠員率は2.8%。なかでも「宿泊業・飲食サービス業」の欠員率は6.1%と一番高く、他の産業に比べて深刻な人手不足に陥っている状況。
結局、人手不足に陥ると人の入れ替わりも激しく十分な研修期間が確保できず、右も左もわからないままホールに立たされているなんてこともザラにある。
そうなると店側にとってはデメリットが多く、せっかく入りたての従業員が重圧や雰囲気に耐えきれず辞めてしまうばかりか、接客レベルの低下が顧客離れを招いてしまう。
じゃあ、どうすれば人手不足を解消できるのか?
たぶん飲食店のような接客業に興味を持つ方は、「お客さんに喜ばれたい」「お客さんとのコミュニケーションを楽しみたい」「お客さんの笑顔をみたい」といった欲求を持っていることが多い。
だから、その逆の反応の「お客さんが怒っている」という状況が最もいたたまれない。どんなに忙しくても辞めることは無いが、お客さんの心ない一言に人は案外脆くもなってしまう。
人手不足を解消するには、「やさしい社会」を作りましょう。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。