「うちは旦那さんが大黒柱だから」
先日、高校時代の女友達の結婚祝いをした。
コロナの影響もあり、会うのは4年ぶり。
友達も、私も、年の分社会経験をして、
恋愛をして考え方が変わったことを実感した。
それを如実に表したのが
「うちは旦那さんが大黒柱だから」という言葉だ。
ご想像の通り、これには続きがある。
「だから私は仕事は程々でいいや、子供早く作って産休もらう」
*
実は長年、こういうことをいうのは私の方だった。
早く結婚したいから
収入の良い◎
早く結婚しそう◎な旦那さんを
捕まえるために
全国転勤する男性がいる金融に入社した。
一方、彼女の方は、大学時代から
国家資格に意欲があり、
就職してしばらくは仕事に邁進したいと息巻いていた。
女性はライフステージによって
意見が変わるのは折り込みずみ。
だとしても、
なにが私たちをこんなにも変えたのか。
*
私の場合…
入社後、早期結婚の夢を叶えるため、本社勤務の同期を捕まえた。社内表彰される優秀な彼に対し、「私は彼が仕事してくれるから、自分は腰掛け程度でいい」と仕事への意欲が薄れていった。
実際に仕事から逃げて休職しようとしたことがある。これは、いまから思えば彼への依存に繋がった。
なんせ結婚という目標があったので、積極的に家庭的な一面や彼好みのファッションを見せた。
しかし、、
2年半付き合った挙句、別れた。
彼は本社勤務のため早く結婚する必要もなく、
私の結婚への圧と彼自身の仕事への意欲が反比例してしまった。
私は彼にとって重たい存在になってしまった。
2年半依存した彼を失った私は、
半年以上「毎日死にたい」と思うほど、
空っぽの人間になった。
もう誰かの価値観に左右される自分でいるのはやめよう。
そう思い、2021年、
1年かけて自分軸の価値観に戻した。
一人暮らしも始めたし、
極めたいことも見つけて邁進の日々だ。
自分のための掃除も、自分のためのご飯も、
自分のための生活全てが快適だ。
その間にできた彼とも
お互い自立した良い関係が保てている。(といっても自分軸に戻してくれたのは彼でもあるけど)「あなたは誰かの人生を生きてるんじゃないよ。あなたの人生を生きてるんだよ」そういってくれる人だ。
しかし、彼のいうように、自分自身、もう2度とだれかのために生きたくない。その一つとして、仕事をやめるつもりはない。子供も、ある程度の役職につくまではと決めている。
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彼女の場合…
いまの旦那さんは、彼女がビビッときて
結婚したいと思い、付き合い、
結婚まで催促し続けたそうだ。
一人暮らしの経験がないまま
同棲して結婚した。
今も月に5万円の生活費を
払うことするすら、
嫌だと言っていた。
「でも金銭的に自立できないの嫌じゃない?」
そうきくと、
「嫌だからそこそこ働く」と返事があった。
国家資格まで取って入った会社を
結婚する前に「彼がいるから」とやめ、
新しい会社でも働いて1年半。
うち半年は休職をしたと。
「休職の間は彼のためにごはんが作れたし2人の時間が本当に楽しかった」そう笑顔で教えてくれた。
「今また仕事大変になりそうで
休むか、結婚式後に妊娠しちゃうか考えてる」
*
へええ、
私があのまま前の彼と付き合って結婚までの夢を叶えてたら彼女のようになってたのか。そう思った。
危なかった。
できる男性を捕まえて支える幸せ。
そんな生活を送るバブル世代も、団塊世代も、見てきた。
たしかに、過去の遺産ではなく、まだ残ってる幸せのカタチだとも思う。
でも、大黒柱の旦那さんにぶら下がって、そこに人生を捧げて楽しいの?
*
私は
もう女性も一人で生きれる時代に、
誰かのために生きるのは、もう御免かも。
でもこれも当初の考えが変わって思ったことだ。
また今後、今の考えも変わるかもしれない。
旦那さんができたり、子どもができたり、
時期的にも変化していくだろう。
(それでも誰かにぶら下がることはないと信じたいが。)
でも、それは良し悪しのないことだ。
価値の合わない彼女の考えを
今回切り捨てなかったように、
過去の自分自身を切り捨てず、
変わっていく時期ごとの考えを、
自分自身で認めていきたい。
*
考え方の違いはあるが、
人の幸せはそれぞれだ。
変わるかもしれないし、
変わらないかもしれないが、
外野がとやかくいうことではない。
そこまでの想いを持てた男性と
家庭を持った彼女のことを
心から祝福したい。
おめでとう。
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