夫婦東南アジア旅Day.15 カンボジア🇰🇭プノンペン ~おしゃれカフェでまったりして、クメール美術に触れる1日~
2022年9月27日
今朝はゆっくり起きて11:30過ぎにホテルを出発。
本当はトゥースレン虐殺博物館へ行く予定だったのですが、博物館が丁度昼休みに入ってしまったタイミングだったので、予定変更。
博物館へは後日朝早く来ることにして、今日はカフェでゆっくりしたり、他の場所を回ることにしましょう。
プノンペンの街をお散歩
昨夜も感じましたが、道路も綺麗で、車やバイク通りも少なくとても歩きやすいです。
所々ジャングルの様にモサモサと緑が広がる様子が好きです。
蔦が電線を飲み込んでぐんぐんと成長しています。
相変わらずのこの混線。
個人的にこの現代アートの様な光景が好きで、見かけるたびに写真を撮ってしまうのです。
これを見るたびに物凄い東南アジア感を感じます。
カンボジアのトゥクトゥクはこんな感じ。
おじちゃんは休憩中でしょうか。
カンボジアにもいました、Cannonball Tree(ホウガンノキ)。
電線に絡まるように、伸びて伸びて花を付けています。
カンボジアの街を歩いていると、この摩訶不思議な木が街路樹のように植えられていたりもして、ベトナムよりもよく見かけた気がします。
緑あふれるアンティークカフェ「TEMPLE coffee n Bakery Bokor」
さて、お目当てのカフェに到着しました。
三度の飯よりカフェ大好きな私が選ばせていただいた本日のカフェはこちら、「TEMPLE coffee n Bakery Bokor」です。
入り口にはクメール舞踏のお面やアンティークな装飾品が飾られていて、もうすでに素敵な雰囲気です。
入り口近くのカウンターでドリンクをオーダーし、可愛らしい注文札を受け取って席で待ちます。
緑あふれる店内は広々。
2階席もあり、2階までズコンと抜けた広い窓からは明るい日差しが降り注ぎます。
このクメールらしいマークはどんな意味があるのかな。
店内を眺めているうちにドリンクが届きました。
なんとこのお店には私たちの大好物「Flat White(フラットホワイト)」があったので、迷わずそちらを頼みました。
もう一つに選んだのはちょっと不思議な甘い紅茶。
カンボジアの伝統的なハーブだかスパイスが使われている桃の紅茶だった気がするのですが、すっかり何だったか忘れてしまいました・・・
ただ、ハーブやスパイスの類が大好きな私からしても、かなり独特なお味だった事だけは覚えています。
大好きなFlat White(フラットホワイト)
こちらがFlat White(フラットホワイト)。
日本ではあまり知られていませんが、オーストラリアやニュージーランドのカフェでは100%必ずメニューにあるドリンクで、ワーキングホリデーに行っていた時に大好きでよく飲んでいたドリンクです。
Flat White(フラットホワイト)とは、ラテよりもエスプレッソ感が強く濃厚な味わいなのが特徴で、フォームミルクは極薄く、平らで表面に浮かぶ程度に注がれています。
そのきめ細かく滑らかなミルクが表面に注がれている様子から、Flat(平ら) White(白)と名付けられたと言われています。
このラテアートらしき何かは何の模様かよく分かりませんが、お味はしっかりFlat White(フラットホワイト)で美味しかったです。
こちらが不思議な甘い紅茶。
こんな感じでナタデココの様なものが中に入っていて、ライムの風味も感じます。
光が降り注ぐ明るい店内でのティータイムがスタート。
後ろに映り込んでいるのは古いかき氷を作る機械の様です。
他にもレトロな古い扇風機などが飾られていたり、アンティーク雑貨がたくさん飾られているので、ぼーっと店内を眺めるだけでもとても楽しいです。
店内にはパソコンで仕事をしている人や、静かに自分の時間を楽しんでいる人達。
静かで居心地が良くて、のんびりできちゃいます。
ちなみにこちらのトイレ、ホテルのようにゴージャスです。
ドルとリエル、カンボジアの通貨事情
カンボジアの独自通貨はRiel(リエル)ですが、商業・金融におけるUSドルの広がりによって、現在カンボジアではUSドルとRiel(リエル)の2種類の通貨が使い分けられており、今はローカルなマーケットを除き、ほとんどの場所でUSドルが使えます。
ただ、あまり大きなドル札は受け取ってくれない場合があるので、1ドル札などの細かいお金を用意しておくことをお勧めします。
また、ドルとリエルを混ぜて支払うこともできますが、これは慣れていないとなかなか計算が追いつきません。
ちなみに現在2022年9月の段階でのレートは
・1$ = 約145円
・1リエル = 約0,036円
・1$ = 約4,100リエル
・・・これは慣れるまでにかなり時間がかかりそうです。
クメール美術にどっぷり浸れる"国立博物館"へ
カフェを出てトゥクトゥクに乗り、National Museum(国立博物館)へとやってきました。
入り口から見える建物に期待が膨らみます。
ちなみにカフェから博物館までの道のりはおよそ3,3kmで、トゥクトゥ代はは5,900リエル、約200円程でした。
入り口でチケットを購入し、早速中へ入っていきます。
チケットカウンターのお姉さんに「Where are you
from?(どこから来たの?)」と聞かれ「Japan」と答えると、「あら〜、日本から来たのね、楽しんでね」と言ってくれました。
コロナがまだ流行していたため、来館者に聞いているのかとも思ったのですが、普通に来館者へアンケートを取っている様な感じでした。
チケット代は1人10$、日本円で約1,450円でした。
USドルが使われているカンボジアの物価は、やはりあまり安いとは言えません。
ガネーシャの後ろに伸びる大きな旅人の木(オウギバショウ)が、まるで後光の様です。
象さんもおめかしをしているみたい。
息を呑むクメール美術品の数々
中へ入ると早速ガルーダがどどーんとお出迎え。
ガルーダとはインド神話に登場する霊鳥で、ヒンドゥー教に登場する3人の神様のうちのひとり、"世界の維持"を司る「ヴィシュヌ神」が乗り物とする神聖な鳥として崇められています。
館内にずら〜っと並ぶ美術品の数々。
どれも精巧で美しく、ひとつひとつのポーズが可愛い・・・
これは仏具に使われるベルの様なものに似ています。
こんな可愛いポーズをしている子も。
クメール美術や宗教の知識があってみるともちろん面白いですが、そうでなくとも象達があまりにも可愛いので、単純に見ているだけでも楽しめます。
ちなみに館内は一応写真撮影不可となっていましたが、来館者はみんな、観光客もローカルの人もパシャパシャと写真を撮っており、スタッフの方々も全くもってスルーだったので、事実上黙認されている様でした。
ただ、美術品なのでせめてフラッシュは点けない様に気をつけます。
館内を更に進んでいくと、ずらりと仏像達が並ぶ部屋があります。
物凄い存在感と、この小さな部屋に広がる静謐の音。
こちらはナーガを踏みつけるガルーダの像。
ナーガとは蛇の神様で、ヒンドゥー教と仏教の両方で祀られ、守護神として崇められており、寺院だけでなく街中でもよく見かけます。
ヒンドゥー教神話の中ではガルーダとナーガは宿敵とされており、寺院を訪れるとナーガを踏みつけるガルーダの像を見かけることがあります。
こちらもナーガにまたがるガルーダでしょうか。
ちなみにガルーダは、人間の胴体とわしの頭部を持つ姿で描かれます。
こちらはガジャシンハでしょうか?
ガジャシンハとは、像(=ガジャ)の鼻を持つ獅子(=シンハ)。
カンボジアの国章にもなっている、カンボジアの人々にとって特別な霊獣です。
クメールの微笑
クメールの菩薩は優しく、柔らかい笑みを浮かべています。
まるでアルカイックスマイルを彷彿とさせるようなこの神秘的な微笑みは、クメールの微笑と呼ばれています。
他では見ることのない表情が、とても魅力的です。
静かに、物思いに耽るかのように、優しくそこに存在しています。
雨の静かな博物館
天気の移り変わりやすいこの時期、この日カンボジアにも雨が降ってきました。
中庭に面した展示場所には雨が降り注ぎ、展示されている像をシトシトと濡らしていきます。
個人的には美術品が濡れても大丈夫なのかな?と思ってしまいますが、もはや野外展示の様な感じなのでしょう。
そんなところからも感じる、いい意味で大雑把な東南アジア感。
しばし"シンハ(獅子の霊獣)"と一緒に雨宿りです。
なかなか雨が止まないね。
時間があるので日記と家計簿でもつけましょう。
雨が弱まってきたのでガルーダと一緒に記念撮影をして博物館を後にします。
気づけは2時間も博物館にいました。
雨の「Wat Phnom(ワットプノン)」
博物館から20分ほど歩いてプノンペンのシンボルとも言える仏教寺院"Wat Phnom(ワットプノン)"へやってきました。
相変わらずプノンペンの街には、しとしとと雨が降り注いでいます。
この丘の上に立つ寺院は、そのまま"丘(プノン)"の上に立つ"寺院(ワット)"という風にこの寺院の名前の由来となり、この名前がそのまま"プノンペン"という名前の由来になったとも言われています。
チケットカウンターではわんちゃん達が雨宿り。
カンボジアのわんちゃんたちは、みんな穏やかで大人しい印象です。
Wat Phnomの散策は、地元の方は無料な様ですが観光客はチケットを買う必要があると看板に書いてあったので、チケットカウンターでお金を支払いました。
入場料は1人1$です。
あんなところでも雨宿り。
さあ、寺院が立つ丘の上へと続く階段を登っていきましょう。
階段下には、守護神ナーガがこの神聖な場所へと続く入り口を守るかのように佇んでいます。
階段を登った上には、シンハがこれまた狛犬のように、堂々たる姿で両脇を固めています。
雨のせいか一層静かで、緑の匂いがする境内。
シダやヤシなどの熱帯の植物が、雨を受け青々としている寺院は日本のそれとはまた違い、寺院という慣れ親しんだ知っている空間なのにどこか違うという、なんとも異国情緒が漂います。
寺院の屋根には南国にいそうな大きな鳥が。
調べたけれども何という鳥なのか、結局わかりませんでした。
もしわかる方がいらっしゃったらぜひ教えて欲しいです。
ちなみにこの屋根の先端のにょろにょろっとした装飾は、今回カンボジアやタイ、ラオスの寺院でよく見かけました。
ナーガをデザインしたものかな、と思って見ていました。
裏手には大きな時計が。
雨に濡れる、竹網の猫のようなこの子は、一体何だったんだろう。
わかる方は是非教えてください。
少し足を伸ばしてマーケットへ
布を買うことにハマっている私たちは、今日もマーケットで布を物色。
ホテルのフットカバーにすっかり魅了されてしまった私たちは、「将来民宿を開いたとき、私たちもフットカバーをかけよう!!」とすっかり盛り上がり、アンコールワット柄のシルクのストールを10$=1,450円ほどで購入しました。
100%シルクのストールが1,450円と考えると、いい買い物です。
布集め、最高に楽しいです。
屋台が並ぶStreet
そろそろお腹がすいた私たちは、どこかで夕食を小さな屋台が軒を連ねる通り、"Preah Ang Eng St.(13)"をぷらぷらと歩いていました。
地元の人が野菜を売ったり飲み物を売ったり、トゥクトゥクが停まったりしている中、一際目を惹く散髪屋さんを発見。
それは何とサッカー選手、本田圭佑のコスプレをした散髪屋さん。
私たちを見かけるなり日本人っぽいと感じたのでしょう「ホンダ〜!」と通りの向こう側からめちゃくちゃ叫んでくる、ホンダのコスプレをしたお兄ちゃん。
「本田カットにしてやるよ〜〜〜!」と、すごく良い笑顔で手を振ってくれたので、とりあえず私たちも手を振り返しておきました。
顔もどことなく本田選手に似ているせいか、一瞬本気でびっくりしました。
近くまで行った際には是非ともカンボジアの本田選手に本田カットをお願いしてみてください。
めちゃウマな店発見!「David's Restaurant Homemade Noodles」
そんな通りを歩いていると、お店の前でおじさんが黙々と麺を打っている一軒のレストランを発見した私たち。
店先で麺を打つなんて、何とも美味しそうじゃないか・・・!と、今夜の夕食はこちらのお店に決定です。
お店名前は「David's Restaurant Homemade」
Handmade(ハンドメイド)、まさに名前の通り、今も店先で麺をハンドメイドしています。
私たちと同じように麺を打つその手捌きにつられて入店してゆく観光客達、そして店内に立ち込める良い匂い・・・!
みんな初めて出会うけど、目が合うたびに「ここは絶対美味しいよな?」とまるで目配せし合っているような気がして・・・これは期待が高まります。
さてやってきました一品目。
店頭であんなものを見せられたらもちろん麺行くでしょうと頼んだのがこちら、
"Noodle Soup with Shrimp Dumpling(海老餃子麺)"です。
これは見た目から間違い無いです、ありがとうございます。
海老プリップリの水餃子は、皮もおそらく手作りでしょう。
具材がぎゅっと詰まったもちもちの食感、食べるたびに肉汁が溢れ出してき
ます。
あっさりとしたスープも絶品、海鮮塩味なのか何なのか、詳細は不明ですがとにかく美味しい。
そして手打ちの麺のコシたるや・・・言うまでもありません。
米も食べたい私たちが選んだもう一品は"Khmer Curry(クメールカレー)"
お味はココナッツが効いていてとてもまろやかで、カンボジアの伝統料理"アモック"の様な感じ。
スープカレーのようにさらっとしていて、とても食べやすくそして具沢山です。
ナスや、インゲンのような豆科のお野菜が入っていたのが味のアクセントとなっていました。
こちらもとっても美味しかったです。
他にも色々な種類の餃子や、自家製麺を使った焼き麺など、明日もここに来ようかと思うくらいどれも魅力的なメニューがずらり。
近くを訪れた際にはぜひチェックしてみてください。
旅のスケッチ
印象的だったクメールの微笑
なんか可愛かったちっちゃな像