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本当はこわい食事制限ダイエット①何が減った?

みなさんこんにちは。
今回の記事はトレーナーとしてはもちろん、鍼灸の治療院でも患者さんに相談されたりするであろうテーマ「食事制限を利用したダイエット」について書いていこうと思います。

最近のトレーニングブームの中には「カロリー制限」や「糖質制限」、「夜は食べない」など様々な食事に関する制限を使ったダイエットが流行っているように感じます。
また、「カロリーゼロ」や「低糖質」「ロカボ」などカロリーが少ない方がいい・糖質はない方がいいという風潮があるのも事実です。
そのようなものを利用して、糖質・脂質の摂取量を減らしたり、カロリーを制限したダイエットを行うとどうなるか。
もちろん、体重計の上での効果を実感しやすいとは思いますし、思い立った日からすぐにでも開始できるので、安易に始めてしまう人も多いと思いますが果たして、これは本当に身体に問題ないのでしょうか。

ということを、深く掘り下げていきます。
それではいってみましょう。

減っているのは脂肪だけではない

糖質制限や脂質制限、食事量制限をするとあっという間に体重が減ります。
特に明らかに平均よりも体重があればあるほど減るものが多いので、やり始めからモチベーションを維持しやすく、楽しくダイエットが出来る場合が多いと思います。
トレーナーやセラピスト側からも数字として結果を出させることに重きを置いている場合は、食事制限をさせてしまった方が目標達成やモチベーション維持が容易になるため、誘導してしまうケースもあるようです。

確かに数字としての結果は出る(ダイエットが成功する)場合が多いのですが、その時に減っているのは脂肪だけではありません。 

筋肉が減っていた

のです。
アメリカで行われた研究によると、3か月の低糖質ダイエットを行った場合体重が6.5kg減少、そのうち除脂肪体重(体重のうち脂肪以外)が1.7kg減ったという研究結果が発表されています。
他にも別の実験で食事制限ダイエット後には握力や脚力が低下したという報告があります。

筋肉が減るということは、代謝が下がります。
代謝が下がるということは、太りやすく(やせにくく)なります。
これが意味するのは…
リバウンドですね。
食事制限が主体となるダイエットがリバウンドしやすいのは、これが原因だったのです。

なぜ筋肉が減るのか

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では、食事を制限するとなぜ筋肉が減ってしまうのでしょうか? 
その原因となるものがいくつかあるので、解説していきます。

1.タンパク質の摂取量の減少
 食事制限の方法にもよりますが、食事自体を減らしたり、夜は食べないなどで1日の食事回数を減らすと糖質や脂質の摂取量はもちろん減るのですが、同時にタンパク質の摂取量も減ってしまいます。
想像すれば、あたり前だと気付くと思いますが、意外と気づかない方も多いです。

以前に筋肉は分解と合成を繰り返していると話しました。その時合成が上回れば筋育は増えるし、分解が上回れば筋肉は減ります。
タンパク質の摂取量が減るということは、筋肉の合成をするための材料が足りなくなるということです。
その結果、合成よりも分解が上回るので、筋肉が減っていきます。
タンパク質の必要な目安は、だいたい体重1kgに対して1gとなっていて、この必要量のタンパク質を複数回にわけて摂取することで、常に筋肉の合成に活用されています。
それがスムーズに行われなくなり、分解が優勢になってしまうことがあります。

さらに、タンパク質の摂取量が減ると体内のアミノ酸濃度が低下します。
身体はアミノ酸濃度を保つために筋肉を分解してアミノ酸にもどし、血液中に置くことで、濃度を一定に保とうとなります。
なので、タンパク質が減る=そこから細かくしてアミノ酸として取り込む量が減る=血中アミノ酸濃度が下がる=筋肉を分解して補う
という非常に重大なことが静かに行われてしまうのです。

2.空腹によって筋肉の分解が起きやすくなる
 食事の制限をすると、当然ですが1日の中で空腹の時間というものが長くなります。簡単に言えば、空腹状態というのは体内のエネルギーが枯渇しそうというサインです。
体内にエネルギーがなくなってきたら、生命を維持し活動するためにはエネルギーを作るしかないですよね。
なので、身体の中でエネルギーに変換できるものを利用しようとします。
その際に使われるのは2つ。

1つ目は脂肪です。体内の糖質を使いきったら運動強度や時間に関わらず、脂肪をエネルギーとして使うようになります。
普段は運動をある程度まとまった時間やらないと脂肪燃焼しないと言われていますが、空腹状態であれば、脂肪は使われやすい状況にあるということになります。
2つ目は筋肉です。筋肉も脂肪同様分解されてエネルギーになります。
筋肉自体は脂肪と同体積であれば質量は筋肉の方が重いため、身体としては(本能的には)筋肉を分解してエネルギーに変えた方が身体が軽くなり、楽に活動できるという認識をするわけです。

本来なら脂肪だけエネルギーに出来たらいいですが、そんな選択はできません。空腹時に生きていくためには脂肪も筋肉もエネルギーに変えて生命維持を行うのです。

まとめ

以上のように、食事制限による体重の減少は筋肉も減っていることがわかりました。
そうなると対策方法について気になると思いますが、長くなってきたので、一度区切ります。

次回、筋肉を減らさないための対策について解説します。
お楽しみに。

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