本当はこわい食事制限ダイエット②筋肉を減らさないために
みなさんこんにちは。
前回食事制限ダイエットの問題点である筋肉の減少について書いていきました。
まだ読んでない方はぜひそちらから見てみてください。
今回はその対策となる方法について解説していこうと思います。
トレーナーはクライアントからダイエットの相談等を多数受けますが、これがわかっていないとリバウンドするようなダイエット法で指導することになってしまいます。
そうならないためにも、理解してもらえたらと思います。
それでは、行ってみましょう。
筋肉を減らさないために
単純に食事量や回数を減らすだけの食事制限は筋肉を減らします。ということは前回書きました。その理由は
1.タンパク質の摂取量の減少
2.空腹時間が長くなることで筋肉が分解されてします
でした。
ということは、この二つを起こさなければ、筋肉の分解を抑えることができるのです。(食事制限、カロリー制限がある時点で筋肉は少しは減ってしましますので、まったく筋肉を減らさないのは難しいです)
ここからはそれぞれの対策方法について詳しく見てみましょう。
タンパク質の摂取量を減らさない
食事制限をすると、トータルで取り込む食材の量が減るので、重要な栄養素についても不足気味になり、身体によくない状況に陥りやすいです。
特にタンパク質は筋肉の材料となる栄養素ですので、不足すると筋肉の合成が行われにくくなり、分解が上回ることで筋肉の量が減少していってしまいます。
なので、その対策としては
タンパク質の摂取量を増やす
ということになります。
タンパク質を必要分摂取することで、筋肉の合成が適切に行われ、極端な減少は防げるようになります。
ただし、食事制限をしているクライアントに「筋肉減るからタンパク質いっぱい摂ってください」と言っても、たぶん摂ってくれません。食事制限してやせようと思っているから、肉などのカロリーには敏感になっている場合が多いいからです。
なので、ここで活用したいのがプロテインになります。
プロテインはカロリーとなる糖質や脂質を極力取り除いて、タンパク質を摂取する目的で販売されています。
これでしたら、クライアントのストレスにもなりにくく、タンパク質を摂取させることが可能になります。
必要なタンパク質の量は?
タンパク質が足りません。プロテイン飲みましょう。と言うとどの程度必要かがいまいちハッキリ伝わりません。
なので、目的に合わせておおまかに摂取量を指導できるといいでしょう。
トレーナーが相談される状況だと、ほとんどがクライアントになると思います。その場合は、だいたい体重×1.2~での計算になりますね。
例) 体重50kgのクライアントの場合
50×1.2=60
なので、筋肉を減らさないためには60gのタンパク質の摂取が必要になります。
今回は、食事制限時のタンパク質の不足による話ですので、単純にタンパク質を増やせないこともあるかと思います。ある程度摂取量を決めている方の場合、「1日に摂取しているタンパク質の量が足りないので、プラスで鶏肉食べてください」と言っても、ストレスになったり、拒絶される可能性が高いです。
その場合は、プロテイン(粉末を水に溶かすもの)をうまく活用させるようにアドバイスしていきましょう。
プロテインは脂質、糖質がほとんど含まれていないので、カロリーが低く減量や糖質の制限をしている場合でも、タンパク質の補給に役立ちます。
また、液体なため食事制限中でも摂取することに抵抗やストレスを感じにくくなります。
空腹時間を長くしない
タンパク質の摂取ともう一つ、筋肉が減ってしまう原因が「長時間の空腹で筋肉が分解される」ことです。
空腹というのは「体内のエネルギー源(主に糖質や脂質)の不足・枯渇」ですので、以下のような状態になっています。
1.食事制限を行うと、体内に蓄えるエネルギー源(主に糖質・脂質)
の総量が減ります。
2.足りないエネルギー分は血中のアミノ酸をエネルギーとして利用します
3.アミノ酸が消費されると血中アミノ酸濃度は低下します
4.身体はアミノ酸濃度を定常に戻したい
5.筋肉を分解してアミノ酸にして、血液中に取り込み、
血中アミノ酸濃度を戻します
簡単にいうとこのようなことが起こっています。
なので、この空腹時間を減らす工夫が筋肉の分解を抑えることにつながります。
食事の回数を増やす
食事制限をしていると、1日で取り込む量と総摂取カロリーは限られます。
この限られた量ですから、当然お腹はすきます。空腹感との闘いです。
その中で最も空腹時間を少なくする方法は…
食事の回数を増やす
です。
摂取量が同じでも回数を増やす、つまり小分けに摂取することで、血中のアミノ酸濃度や血糖値の変動が小さくなり、身体を定常に保ちやすくなります。
例えば、1日1800kcalに制限していたとしたら、900kcalで2食にするよりも
300kcalで6食の方が筋育の分解は起きにくいです。
なぜなら、回数が多い方が血中のアミノ酸濃度が低下してしまう前にまたアミノ酸を補充できるからです。ただし、その為にすべての食事でタンパク質が摂取できるように内容を気にする必要はあります。
まとめ
以上のように、しっかりと考えてプロテインや食事を摂取できれば、食事制限も筋肉の分解を多少は抑えて行うことができます。
なので、もし、クライアントや患者さんが食事制限を実施する場合はこれらのことを踏まえたカウンセリングを行いましょう。
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