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複雑なフットパスだけど…コースファインディングと歩くためのノウハウはこれ!

実はフットパスって簡単に歩けるようで難しいんです。
なぜなら、登山道のように明確にここです!という目印がなく、市街地から里山から山までに渡り、縦横無尽に道が繋がっているからです。

例えば、ある目的地Aへ行こうと思うと、そのルートはいくつもあるし、ルート上に枝分かれしている道もいくつもあるんです。

良い意味で自由!
悪い意味でわからーん!

そんな「フットパスの全容」について、詳しくお伝えしようと思います。
ちょっと長くなりますが、ご興味あればお付き合いくださいね。



フットパスって何ぞや?

起源は400年以上前に遡ります。
イギリスの農業の生産性を高めるために、エンクロージャー制度(所有権の明確じゃない開放地を私有化できる)が始まりました。
いわゆる「農地の囲い込み」です。
その結果、各地に「これは自分のもの」を明確にするための生垣や柵ができ、そこで暮らす普通の人々が道を自由に歩けなくなってしまいました。

これでは困ってしまいます。

そこで、たとえ私有地であっても誰もが通れる「歩く権利」が生まれ、フットパス「歩くための小径」となったそうです。

と、簡単に説明しましたが、民衆vs富裕層の土地所有者たちとの長期にわたる、壮絶なバトルがあっての「今」になります。

ちなみにアメリカでは「トレイル」、ニュージーランドやオーストラリアでは「トラック」が一般的な呼び名です。

さて、そのフットパス。
イギリスには、なんと全長20数万キロに及ぶフットパスが、国土を縦横に走っているそうで、どこから歩いてもロンドンまで行けるとか??

フットパスの種類と道標

少し複雑なのですが、フットパスと呼ばれているものは3つに区別されています。

1、いわゆる歩行者専用の道
道標には、Foot pathまたはPublic Footpathと示されている

お花がキレーです

2、自転車、乗馬と併用される道
道標には、Bridle wayと示されている

Footpath と Bridlewayの交差点

3、車も通行可能な道
道標には、Bywayと示されている

これは写真を撮ってませんでした。。。

よく見ると、このような木が横になったタイプの道標には、進む方向の地名や距離が載っている場合があります。

そして道標には、もう一つパターンがあって、それは丸型タイプのもの。
分かりずらい場所に、このタイプが用いられているようです。

上の黄色がFootpath
ちなみに青がBridleway、赤がBywayという風に分かれています


至るところにあるゲート

一体どこからどこまでがフットパスなのか?
わからなくなるくらい、ゲートを通過します。

当たり前ですが、多くは牧場として使用されているので、家畜を逃がさないようにするのと、野犬などの外敵の侵入を防ぐためです。
あまりにたくさんあるので、牧場内なのか?外なのか?わからなくなりますが、足元を見れば一目瞭然!
羊さんたちの、フンが目安になります(笑)

鍵を開けたら、必ず閉めること!

そして近年では、いろんなトラブルが発生しているそうで、ゲートにこんな写真が貼り付けられていました。

かなりインパクトあります…
嫌な方がいたらごめんなさい

「常識ある行動を!」
ということですが、これ以外のトラブルも多く、フットパス専任の弁護士さんもいるとか。

コースをどう決めるのか?

前述の通り、無数にあるコースの中からどうやって決めるのか?
実はこれが一番難儀でした。

事前に私が日本で調べたところ、この地域の濃縮された情報があまりありませんでした。所々良さそうなコースはあるのですが、土地勘がない状態なので、ピンと来ないんですよね。

そうなれば、「その土地の空気感に触れてから!」

という信念を持つ私なので、現地で情報収集をすることにし、まずは宿の人にご相談です。

すると10枚ほどの簡易な地図を貸してくれることになり。

裏面に英語でルートの説明がきが書いてあります
その説明を読みつつ歩かないとわかりません


このうちの一枚の地図を片手に(英語が堪能な姉が)、初日はフットパスとはどんなもんじゃ?と歩いてみたんです。

前回の記事に載せた動画がその時の様子です。もう一度載せますね〜


その日、戻ってきてからすぐさまインフォメーションセンターへ。

意気揚々と「色々聞くべ!」と参詣したのに、そこはお土産と本屋さんな感じ。地図はいっぱいありますが、誰かに聞けるような状況じゃなく…
結局、地図を一冊購入し、パブで作戦を練ることにしました。

iの字の横にGIFTS


たくさんありすぎて、この一冊を見つけるのにも一苦労

このOS EXPLORERという地図は、たくさんありました。
1/25,000の縮尺は良いのですが、なにせ大きい!
あまりに広範囲の地図なので、結局、全体像を掴むだけに利用しただけ。

この大きさを歩いているときに広げるなんて、
想像できない!


評判良さげだったので、このパブへ!


今日もビールがうまいったらありゃしない


一番役に立ったのはこのアプリ

やっぱり近年の技を駆使すべきと判断し、地図アプリに頼ってみようかということになりました。

が!
Google mapsは町の地図なので、効力を発揮してくれません。

日本で使っている「Yamap」は、イングランドの最高峰Scafell Pikeしか出てこないんです。
やっぱり日本はなぁ…と溜息しか漏れず。

そこで探し当てたのが、All TrailsというGPT。

日本語には対応していませんが、いる場所からさまざまなフットパスを探してくれて、どんなコースでどのくらい時間がかかる、駐車場などなど詳細がわかります。
そのコースを歩いた人の感想も載ってるし、自分の履歴も残るので、後で見返すこともできます。

https://www.alltrails.com/lists/japan--510

確か、最初の10日間だか14日間だか、無料トライアルでした。
もちろんすぐにアプリをゲットです。

結局、このアプリ様と、宿から借りたかなりアバウトな地図の両方を活用しながら、湖水地方のフットパスを歩くことができました。

ちなみに、このアプリは日本もほぼ完璧にカバー。
私は有料版にアップデートして、利用しています。

   ***

歩くって簡単に思えますが、そのためにはコースの策定が重要です。
当たり前ですが、国が違えばルールも違うので、その土地をリスペクトすることが大切だと思います。

あとでブログとして書くと、簡単にことが運んでいるように思いがちですが、実はそうではありません。
苦労したことをシェアすることで、この土地に興味を持ち、行ってみたい!チャレンジしてみたい!と思っていただけたら嬉しいです。

次回、歩いた5つのコースを地図&写真と一緒にご案内しますね!






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