斬新で、前向きで、やさしくなれる魔法「リフレーミング」
L'Arc〜en〜CielのHYDEさんの誹謗中傷に対する意見が話題だ。
私はめちゃくちゃラルク世代で、男子が教室でよく歌っていたのを横目で見ていたが、今回ロックスターHYDEさんの人柄や価値観を垣間見て、急に親近感がわいた。詳細はこちらから↓
https://yukawanet.com/archives/hyde20200808.html
私は、前向きでやさしい人間になりたいと思っている。人によって態度を変えるのではなく、自分が生活する上でかかわってくださる方みんなに、できることなら前向きで優しい態度で接したい。人の笑顔を見るとほっとする。戦うのは苦手な平和主義者で、悪く言うと八方美人でもある。
でも、自分に余裕がないとイライラしたり暴言を吐いて後悔することもある。
そんな私は3年前会社のマーケティング研修で、
仕事でも私生活でも、物事が前向きに運ぶ万能ツール「リフレーミング」
に出会った。
リフレーミングとは、
「ある出来事や物事を、今の見方とは違った見方をすることで、それらの意味を変化させて、気分や感情を変えること」
である。
元々は心理学で用いられる手法のようだが、マーケティングの分野では固定概念を覆すアイディアを導き出すときに活用する。
正直、目から鱗だった。
大げさに言うと、魔法だと思った。
ネット検索すると沢山活用例は出てくるし、ポピュラーなツールだと思う。でも意外にこれを常日頃意識できている人は少ないように感じる。
芸人ぺこぱの「誰も傷つけない漫才」は革新的だと言われ昨年話題になったが、松陰寺さんのツッコミこそリフレーミングだと思う。
また、覚えている方がいるかわからないが、6年ほど前にTOYOTOWNで「しずかったー」というアプリも話題になった。
SNSに発信するコトバを、自動でキレイに変換してくれる無料アプリ。
ネガティブな言葉はポジティブに。悪口や暴言は褒め言葉に。
物事は視点を変えると意味合いが変わる。
だから、
真実は1つ、正解は1つ、という言葉は私はしっくりこない。
「リフレーミング」を使えば、起きた事象は変えられなくても、意識やその後のアウトプットはポジティブに、やさしく、斬新に、変わる。
完璧に使いこなせているわけではないが、私の日常的な活用例と効果を4つ紹介する。(専門家ではないので、私なりの解釈で活用しています。ご了承ください!)
1、自分の性格を知ることができる
例えば私は性格診断すると、長所:爆速で行動、怖いもの知らず、短所:ズボラと出てくる。これをそれぞれ視点を変えると、下記の通りになる。
長所・短所は分けることができなくて、表裏一体である。だからこそ短所についてことさら悩むこともなくなるし、逆に長所は強みと捉えながらも、それが行き過ぎるとどういうリスクがあるのかを冷静に捉えることができる。
参考)リフレーム辞典http://www2.gsn.ed.jp/houkoku/2011c/11c31/siryo/reframing.pdf
2、自分と違うタイプの人を大事にできる
私は先ほど記載の通り、行動力がある一方で、「軽はずみで責任感のない行動をしてしまうリスク」が多分にある。そこで、自己で気を付けると同時にいつも隣に真逆の慎重派のひとに居てもらえると安心だ。
私が何かの方向に走りだしそうになった時に止められると、ついつい「なぜ足を引っ張るんだ!」とイライラしてしまうかもしれない。
でもこのとき、「私の行き過ぎた部分をセーブしていくれているんだ」と捉えれば一旦冷静になりリスクを低減できるし、そうさせてくれる相手に感謝することができる。
それを積み重ねて多様な人とうまく付き合うことができるようになれば、なにかを成し遂げる時にアイディアの幅を広げてくれる。私はこのリフレーミングを意識しだしてから、「苦手な人」自体も「その人にきつい言動を投げかけること」も格段に減った。そうすると、相手も前向きにかかわってくれるようになったと実感している。
3、ビジネスシーンで交渉力が増す
上司や得意先からなにかネガティブなことを言われたとき、かつての私はすぐ真正面で受け止めて、(そうですよねぇ・・・」と思考停止してしまっていた。そうなるとその後は、「申し訳ございません。対策を考えます」以上。になってしまう。
こういう思考停止に陥りそうになったときに思い出したいのがリフレーミングだ。問題を完全に解決することはできないかもしれないが、少なくとも思考停止よりは前向きに事を進められる可能性がある。
交渉がうまいなぁと感じる人は自然にか意図的にかはわからないがリフレーミングが巧みな人が多い気がする。私はまだまだだが、心がけていることを具体例を用いて紹介する。
例①:「システムトラブル?納期に間に合わないじゃないか!」
→「納期に間に合わなかったこと、大変申し訳ございません。ただ、もしこのまま納品していたらお客様にもっと大きな損害を与えてしまうところでした。そのようなトラブルを未然に防げたとも言えます。納期は遅れてしまい恐縮ですが、その分細部を改善してよいものにしていきます」
単なる「申し訳ございませんでした・・」だけよりは、まだ前向きであり、相手にも「確かにこのまま納品していたら大変なことになっていた。不幸中の幸いだったのかもしれない」と認識してもらえる可能性もあるのではないか?
例②:「それは君の意見か?でも世の中の人みんなそうなのかな・・・」
※新規事業あるある
→これは私の意見です。今はまだ私しか気づいていないようなのです。具体例でいうと●●●です(話者ならではの独自エピソード)。調査とかでは出てこないので、競合もまだ着目していないはずです。だから、今着目しておくことがビジネスチャンスに繋がるんです。
新規事業はシャープな着眼点が求められる。一方でスケールアップの期待感を感じさせなければならない。
このとき定量調査の結果などで論証しようとしても、「そのデータが出ているならなぜ競合はやってないの?」と指摘される。後から考えるとうまく答えられることもあるが、いざプレゼンなどで緊張して自信なさげに見えると一気に説得力がなくなる。
相手のネガティブな質問を逆手にとって「そういう捉え方もあるか・・」くらいに期待を持たせられたら勝ちだ。リフレーミングは、交渉後の「余韻」をよりポジティブな印象にできるツールではないかと思っている。
4、斬新なアイディアに繋がることがある
世の中で起きている事象を、従来の固定概念のフィルターで見ていたら斬新なアイディアなど生まれないだろう。そこにある問題を解決するのではなく、リフレーミングで問題自体を様々な角度から見直し、「実は問題ではないのではないか?」「実は別のところに問題があるのではないか?」「この問題ごとなくしてしまうようなアイディアはないか?」「誰もこの問題に取り組まないのはなぜか?」などなどの問い立てをすると、やがて斬新なアイディアの創出につながるのではないかと考えている。
偉そうに述べてきたが、日々リフレーミングを心がける習慣そのものが、斬新で、前向きで、やさしい理想の自分になるための「鍛錬」だと思うようにしている。
最後に、前回の記事にも書いたが、私個人は「料理」「食卓」の捉え方をある意味リフレームすることによって生活から料理を捨てた人間だ。
私は、「毎日料理をしている」と聞くだけでもうすごい大変なことだ!!と思っているので、下記のような言葉もしずかったーのようにリフレーミングしていきたいなぁなんて目論み、日々個人ワークに励んでいる。。