小商は、自分の体験からしか始まらない。
最近調子のいいスパイスカレー教室。いろんな人から「面白そう」という声をいただいています。謙遜している部分がありつつも、「まあ、おもしろいしな」と自信をもって言える一面もあります。
今日のメッセージは1つ。小商は自分の体験からしか始まらない。だから、徹底的に自分の体験を観察するんだ。ということです。自分の暮らしに注意深くなって、小商を始めるチャンスをつくるためのお助けになってほしいと思って書いてみます。
らしさは自分の体験からしか生まれない。
小商では、「好きドリブン」というのを大切にしています。利益ではなく「好き」が一番の目的。僕はカレーが好きだから、表現しあうのが好きだから、という理由で小商をスタートさせています。
そもそも「好き」という反応は何なのか。僕なりに思うのは、「自分らしさ」がポジティブな感情表現として出てきている反応だということ。
同じ「カレーをつくる」という行為に対して、それぞれがユニークな体験をします。小学校のカレーの味を思い出しながら作る人もいれば、大学時代似通っていた店を思い出す人もいるかもしれない。僕であれば「カレーをつくる=自分を表現する・解放する」と思って入るので、安心感とワクワクでいっぱいになります。
それぞれ体験することが違うのも、過去の体験やそれに伴う感情が違っているからだと思います。自己表現ができなかった僕が、カレーに出会ってはじめてできるようになった、というのは絶対に僕だけのもの。そこには、生まれてからの葛藤や痛み、楽しかったこと、信念、といった多層的な構造をしているから。「カレー=自己表現」という捉えた方をしていたとしても、そのきっかけは必ず違ってくるんです。
一つとして同じものはない個人の体験にこそ「その人らしさ」が詰まっているんです。だから、僕らが「好き」と思う体験を徹底的にみていくことで、「その人らしさ」を見出すことができる。「あなたの好きなものはなんですか?」と問われた時にイメージするものの中に、自分だけのユニークな体験があるかもしれません。
マーケットで勝負する必要のない小商
自分の体験をみたところで、それが商売になるのか?ユーザーのニーズを把握しないといけないのでは?
マーケティングの原則ともいえるのではないでしょうか。「顧客のことを考えろ」と。
そもそも小商はマーケットに乗っからないビジネス。だから、ユーザーのニーズからビジネスを考える必要がないんです。むしろ、ユニークで「自分らしさ」が体現されているものほど、小商の顧客を引きつけると思うんです。
マスに訴す必要がなくて、共感してくれる一握りの人に訴えかけることが小商。だからこそ、自分の体験だからこそ感じ取れる、細かい心の動き・状況をどれだけ表現できるかが大事なんです。
「カレーで自己表現をする」という僕の体験の裏には、自己表現できなかった葛藤や痛みと、表現した時の嬉しさ・安心感というものがある。カレー教室でも「絵を描くようにスパイスを使う」というフレーズを使っているのも、そういった体験がきっかけになっています。
体験を注意深く観察しよう。
毎日たくさんの体験をしています。Life is Experience.
どんな「好き」があるか。それはどういった体験なのか。どんな言葉に反応したのか。その行為は自分にとってどんな意味があるのか。過去の何と紐づくのか。
いろんな角度から「好き」という体験を紐解いていくと、「自分らしさ」が見つかるはず。そこから小商が始まると思っています。
もし可能ならば、何度もやってみること。たくさんやればやるほど、その解像度は上がるはず。僕の場合は、シェアハウスという環境のおかげで、毎日カレーを作ることができました(笑)
さあ、小商をはじめよう。
それっぽいフレーズで、今日はおしまいにします。
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