私、お母さんの子どもとして産まれてよかった。
最近、ある素敵な音源に出会って、
瞑想をするときや夜寝る時に聞くようにしていた。
それは、
胎内音とヒーリング音楽を織り交ぜた、不思議な音源。
胎内音というのは、
お母さんのお腹の中にいる時に聞こえる音。
くぐもった人の話し声。
血管をかけめぐる血液の音。
内臓の動く音。
何か書き物をしている音。
初めてその音源を聞きながら瞑想をしたとき、
涙がぽろぽろと流れた。
びっくりしたけれど、
とても気持ちのいい涙だったので
繰り返し聞いていた。
その音源を何の気もなしに昨夜も聞いていて
ふと思いだした。
”明日は、私の誕生日だ”
そして、気が付いた。
36年前、
母のお腹の中にいた私は、
まさにこの音を聞いていたんだということに。
一気に涙がこみあげた。
初めての出産を間近に控えた母の、
ドキドキと不安が入り混じった気持ち。
真面目な母が、
母子手帳になにか書き込んでいる様子。
「お母さんは何か欠けているの」
といつも言っていた母が、
どんな気もちで出産に臨んでいたのか。
それらが今まさに起こっているかのように目の前に浮かび、感情が激流のように心に流れ込んできた。
そこからは怒涛のように、
幼い頃の記憶や写真が頭の中を駆け巡った。
日光浴をしている赤ちゃんの私。
ベランダで水浴びを楽しんでいる水着姿の私。
よちよちと母に向かって歩いている私。
目を細めて微笑み、私に向かって腕を広げている母。
私の心の中に、
これ以上ないほど”愛”という感覚があふれた。
自然と唇が、「ありがとう」と動いていた。
私は、愛されていた。
こんなにも、愛されていた。
ずっとずっと、愛されていた。
私はおよそ3年前に出産を経験しているので、
出産の痛みをいまでも鮮明に覚えている。
その痛みを乗り越え、
無意識下で生きづらさを抱えながらも、
母は私をこの世に産み落とし、
育てあげてくれた。
「母は、その時の精一杯をしてくれていたんだ。」
これまでなかなか心の底から思えなかったその言葉が、
すっとなじむのを感じた。
朝になり、母から誕生日おめでとうとメッセージがきていた。
せわしない1日が終わりかけた夕方、私は返事をした。
ずっと伝えたかったことを伝えた。
私を産んでくれてありがとう。
一生懸命育ててくれてありがとう。
思春期のとき、つらく当たってごめんね。
うつ病のとき、
何度も悲しませるようなことを言ってごめんね。
私、お母さんの子供として産まれてきてよかった。
これから、お誕生日をむかえるすべての方へ。
ぜひ、お母さんのお腹にいた時のことに、思いを馳せてみてください。
ちなみに、
今回トップ画に使ったのは、
私自身のマタニティフォトです🤰
読んで頂き、ありがとうございました🌸