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友と歌と魚たち。愛の歌は愛と歌だけで間に合うから。

 大学時代からの親友。彼は俺が頭がおかしいと思っても、友達でい続けてくれた。一番大切な友達。
 パーティーは早朝から静かに始まった。旬の駅で数多の野菜と他のたくさんの食材の買い出しから。

旬の駅の旬の果物
巨大ズッキーニ
大きな大きなかぼちゃ
I'm nuts.so she's gone.


 綺麗な看護師の奥さんとの病院話も盛り上がり、苦労は介護福祉士も看護師も同質のものだと分かち合った。親友は会話のテーマをすぐに自分と結びつけて返してくれる。穏やかにパーティーはボルテージを上げていく。 
 楽園に到着。愛の歌は愛と歌だけで間に合うから、僕たちは語り合い、歌い、食べるなか、彼だけは与え続けた。

水槽に住むクラゲ
強く儚い者たち
猫はどこでも人気者
昨日の魚釣りで釣られた、ユメカサゴとレンコダイとはにかむふにゃ男
魚を捌く友
ムツとボク
お気に入りのカットソーとハーフパンツ
捌いて捌いて捌いて 
枝豆の塩炊き。塩の付け方が丁寧で凝られた一品。

 まずテーブルに運ばれる前菜たち。

アスパラの塩炊き。薄味だったからアスパラの味が味わい深い。
ししとうの鰹節和え。これこそ日本食の頂き。
長〜い茄子
茄子の削り生姜と鰹節和え。水気の多い茄子に至福の味付け。
ムツの刺身を炙る職人
喰らうモノを食う者たち

 ここからが本日のメイン。

ムツと太刀魚とアコウの刺身

 ムツと太刀魚は醤油でもポン酢でも刺身の王者。アコウは不思議な味。アコウは貴重な魚らしい。俺はたぶん生まれて初めて食べた。

ムツと太刀魚の塩焼き。身はもちろん極上だが、目の周りが不思議な超美味。

 ここで、唯一の後悔。太刀魚とユメカサゴとレンコダイの煮付けの写真を撮り忘れた。前回の訪問で最高だったのが煮付け。今回も染み付いたたれの甘味がたまらなかった。

本日の最高傑作。レンコダイの酢締め。シェフも一番手が込んだらしい。食材も最高峰なら、味付けも段階があって、たまらない。
ムツとユメカサゴとレンコダイのレバーのオイル炊き。日本酒を使ったオイルはレバーのおいしさを格別に引き立たせる。
空芯菜。間に挟まれる野菜。辛さが押し寄せる刺激タイム。
里芋とカニカマのサラダ。オリジナリティ。

 トークはアートの捉え方が仕事や人生の捉え方を変えること。個別の音楽、映画の話。家族との関係性の話。思い出話。好きなジャーナリスト、政治、気候変動の話、色んなことを話したけど、ただ話すのではなく、時間をシェアし、そこにはいつも友情があった。たまに言葉で確認する。

ガーリックチキン、ポテトはスポーツ少年と女子高生も待ってましたの食べっぷり。
今日の最後の締め。和風ニララーメン。ニラは多過ぎだが、そこが良かった。

 歌もよく歌うが、愛の歌は愛を歌うだけでは届かないから、僕らは話す。友情とはこんなに素晴らしいものか。もう俺は失わない。全員を連れて、約束の地で、今日も築き上げる。そこへ行くときは、君たちと一緒だ。それが俺にできるすべて。

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