結局BtoB事業って何なのか?
本日はBtoB事業の本質的理解についてやります。
さて、みなさんはBtoBの事業というとどんなイメージでしょうか?
だいたい以下みたいな感じでしょうか?
・企業同士のお付き合いなので長期間の継続的な関係となる
・やり取りはその業界に応じた高い専門性を求めらる
・商談の数が少ない分、1件当たりの売上金額が大きい
・高収益体質なイメージ
まぁ、当たってるか当たっていないかはさておき、こうしたイメージは表層的な理解に基づく部分と言えます。どうも、BtoB事業を正確にイメージできない方も多いのかなと最近思います。特に学生の方ともなるとインターンでもしてない限りよくわからない製品や会社がBtoBにはたくさんあるのかと思われます。
現在、あまりにもBtoBという言葉は広い定義になっています。
コピー用紙を企業向けに売ってもBtoBなんです。
批判覚悟で言えば、そうかもしれないけど、僕は納得できません。
それはtoCとほとんど同じじゃん、と言いたい。
請求書対応したくらいでBtoB対応とか言わないで欲しい。
そんな僕の独断と偏見に満ちた部分もあることはどうか許してください。
ということで今日は、ある市場をサンプルとして取り上げて、その市場動向を通じて本物のBtoB事業とはどんなものなのか理解を深めたいと思います。
サンプルはハンディターミナル市場です。
細かい内容は会社勤めの人ならSPEEDAなり矢野経済研究所あたりで調べられる世界かと思います。ただ、普通に生活してる分には知りようがない世界なので、簡単に説明しますね。
ハンディターミナルとは、簡単に言えば業務用端末のことです。
例えばレストランで注文を取るときにウェイターさんが持っているもの、車掌さんが電車内で切符を発券する場合に持ってるやつ、あるいはユニクロなどの小売りにおいて服の在庫状態を管理したりする機器です。あとは物流施設で出荷する製品のチェックなんかに使います。
大事なのはハンディターミナルは典型的なBtoB製品だということです。
それでは最初にどんな会社がどんな製品を出しているかを見てみましょう。
■キヤノン
■東芝テック
■カシオ計算機
■キーエンス
■デンソーウェーブ
日本メーカーだけでも結構な会社が製品を出しています。有名どころ多いですね。
しかし、業界関係者の人には怒られるかもしれませんが、どれもよく似ています。
業務用の端末のためデザイン性や奇抜さは求められません。各社機能をベンチマークし合いながら、仕様を競っていますので、どうしても製品が似てきてしまうのは致し方ない部分もあります。
それともう一つ。
こんな疑問が湧いてきませんか?
どれもOSがAndoridと書かれています。
ハンディターミナルって別にスマホでよくねぇか?と思いません?
事実、この業界は一時期スマホに食われた時期もありました。
スマホは圧倒的物量を背景にものすごい安く端末を供給できます。カメラもWiFiもついていますから機能としても十分ハンディターミナルの代わりとして成り立ちそうです。
それでも、このハンディターミナルという市場が存在し各社がその中でしのぎを削る世界があるわけです。
なんでそうなっているのか、その理由を答えられないとBtoB事業の存在意義やその本質を理解していないことになります。
次回は引き続きハンディターミナル市場をサンプルにして、各社のウェブに書いてある製品特長を分析します。
尚且つウェブに書いてないことも補足していきます。
なぜハンディターミナル市場は存在するのかを通じて、BtoB事業とはどんなものかを解説できたらと思っています。
ということで本日はここまで。
おやすみなさい。