【How to】[瀬戸芸2022]夏(8/5-9/4)~秋(9/29-11/6) アートと旅人たちの祭典
瀬戸芸こと瀬戸内国際芸術祭2022、春に続いて夏も参加してきた。春に一度How Toをまとめたのだけど、内容を更新してみる(写真の多くは8/28-30に現地で撮影したもの)。
■ホテル-意外に予約できる?
瀬戸芸といえば、「会期中は混み合って船に乗れない」といった話をちらほら聞いており、今までは開催時期を避けてきた。
定宿にしている高松港のホテルがたまたま取れたので、春、初めて会期中に参加した。意外と予約できるものだし、会期中はまさに「祭典」的な楽しみもあるのだと知った。
それでもさすがに夏は無理だろうと思っていたのだけど、すんなり予約が取れてしまった(そして、秋も)。海外からの渡航にまだ一部制限があるからかもしれない。
■船-積み残しは?
小型船などの最終便では「乗れない場合がある」と掲示されていたり、アナウンスされていたりはする。実際、今年のGW期間中は積み残しや臨時便の運航があったとネットで知った。
ただ、すべての路線というわけではない。日々、状況を観ているボランティアサポーターや係員の方に「聞いてみる」コミュニケーションが一番有用だったりすると思う。
なお小型船によっては、「乗船引換券」をあらかじめ配布し、その上で券売機から購入する場合もある。
■人気の「直島」,フェリーは混雑
このnoteでも、直島について書くと読んでくださる方が非常に多くなる。現地でも、「やっぱり直島、人気があるなあ」、と実感した。高松からの場合、高速船に比べてリーズナブルなフェリー便の場合、直島の始発は8:12、高松への最終は17:00だ。
フェリーの場合、収容人数が多いのでそれほどナーバスになることはないけれど、充電ができる席等をおさえたいときは、早めに並んでおきたい。
ただ、直島は島そのものが大きいので人がばらけて、島内はさすがに都内の人気施設の混雑のようにはならない。現地の古民家を活用したアート作品「家プロジェクト」も、ほどよく人が分散しているのではと感じた。
■事前予約が必要な施設も
ちなみに、直島の「地中美術館」、「杉本博司ギャラリー 時の回廊」、豊島の「豊島美術館」など予約が必要な施設も。予約については下記に。
■直島の人気施設,月曜は基本「休み」
地中美術館、李禹煥美術館、家プロジェクトといった直島の人気施設の多くは、基本的に月曜がお休み。祝日など例外もあるので、開館カレンダーをチェックして旅程を立てたい。ちなみに、フェリー乗船などの際に「今日は美術館お休みですが、大丈夫ですか?」と声をかけてくれる場合もある。
ただ、人が行かないということは、普段は混み合う直島をゆっくり散策できるチャンスでもある。例えば、普段は記念撮影スポットになっている「赤かぼちゃ」の周囲が無人、というラッキーな機会に遭遇できたりもする↓。
■「黄色いかぼちゃ」は展示中止中(→10/4復活)
「かぼちゃ」ついでに。赤かぼちゃと並んで人気の草間彌生作品、黄色いかぼちゃは、昨年の台風9号接近の影響で作品が破損(2021年8月9日正午頃)、現在は「土台」のみとなっている。
【追記】※2022年10月4日、南瓜復活! ↓
■デジパス(5000円)買いました
作品鑑賞パスポートは、一般(19歳以上)の場合、春、夏、秋の3シーズン使えるものが5000円、会期限定(春、夏、秋のそれぞれ)は4200円。そのほか、1日又は2日間限定で芸術祭の有料作品(施設)を各1回鑑賞できる「デイチケット」も購入できる。
春のときは、次に来る予定も決めておらず、そのため有料作品に都度入場料を支払っていたのだけど、今回は女木島、犬島、直島をフルで回るつもりだったので、遅ればせながらデジパスを購入した(パスポートにはもちろん紙ヴァージョンもあって、どちらか選べる)。
デジパスはスマホの瀬戸芸アプリと連動しており、入館の際にコードを提示する。また「スタンプ」の機能もあり、下記の画像のように、鑑賞した日付が入るので記念にもなる。
■共通乗船券(2600円)は今回も活躍
「瀬戸内国際芸術祭2022共通乗船券」(2600円で3日間、対象路線のフェリー乗り放題)は、今回も活躍した。
高速船には乗れないものの、フェリーの人気航路はおさえてあって、高松港から直島、小豆島、女木島、男木島の便は本数も豊富。本数は少ないものの、小豆島―豊島―岡山県の宇野港を結ぶ路線も対象なので、使いようによっては、よりコスパが追求できる。ちなみに高松ー直島(宮浦)のフェリーは片道520円。
■服装- 長袖パーカーと頑丈な靴
出発前に気象情報はかなりチェックしていたのだけど、島の天候は変わりやすいし、晴れとなれば日差しは強烈だ。そして強風だと日傘も使えない。また歩く距離も長くなるのでサンダルは心もとないかもしれない。
結論としては、手元まですっぽり隠れるUVカットのパーカーと、頑丈な靴+靴下、は正解だった。帽子は、目深に被れるものを選んだので、「風で飛ぶかも?」というストレスがなくてよかった。また熱中症対策と思って「冷えピタシート」を持参してみたのだけど、首の後ろに貼って重宝した。
■持ち物 - 現金(100円玉)
例えば直島のバスは、村営バスは100円均一料金、現金のみ(ベネッセアートサイト内のベネッセのバスは無料)。美術館の100円ロッカーなど、コインが必要になることが多いので、特に100円玉は用意したい。
■検温→リストバンド、は今回も
港や作品近くには検温の場所があり、クリアするとリストバンドが手渡される。自分から探さなくても、ボランティアサポーターの方のほうから声がけしてくれる。
■ボランティア「こえび隊」の活躍
とても親切、情報にとても詳しい、Tシャツ姿のスタッフの方々はボランティアさんなのだろうと思い毎回感謝していたのだけど、名前が付いていて、しかも随時募集中だとは知らなかった。
芸術「祭」の胆は人とのかかわり。「こえび隊」の方々から受けた気配りや親切を思い返すと、「正しい接客のありかた」ってこういう感じなのだろうな、と、あたたかな気持ちになる。
「こえび隊」の年齢性別は本当にさまざまで、やりがいを持って参加していることがそれぞれの方から感じられた。旅の思い出に話しかけてみるのもよいと思う。
■「また,どこかで」旅人たちとの交流
最後に。お祭りの熱気、参加意識、「こえび隊」の盛り上げの相乗効果なのか(全部?)、コミュ力の高い参加者が多い印象も受けた。
たとえば船で隣の席に、黙って座るのでなく「ここ、いいですか?」という具合に。そしてそれを機に、お互い手持無沙汰なので旅の情報を交換する。ただ、それで連絡先を交換するでもなく「ではまた、どこかで」と言って去っていく・・・かっこいい。
旅先だし、目の前は海だし。何となくそんな気分になるのかもしれない。
そんなわけで秋も、この「祭典」の熱気を楽しみにしている。
↓ ※瀬戸芸2022関連記事については、下記にまとめています。