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ただ力強く美しく-飯沼英樹 新作展[VR/XR]@銀座 蔦屋書店

 飯沼英樹 新作展「VR/XR」@銀座 蔦屋書店 (- 11/24)。



Vision Proにインスパイアされて

  新作のシリーズを観ていく。

 アーティストのステートメントを。

[ステートメント]
2023年6月、Apple 社からVision Pro という製品が発表されました。ゴーグルのような形で仮想現実を体験できるVRです。
VRを使ってさらに便利な生活をする、そしてそのゴーグル型VRがオシャレなアクセサリーとして身近なものとなっていく…。そんな未来を彫ってみました。
流行のファッションを追いかけることは突き詰めれば、人間の欲望を起点とした消費行動や生産の仕組みと直結します。その社会構造へのアンチテーゼ(反対の主張)として彫刻が存在するのかもしれません。
飯沼英樹(HIDEKI IINUMA)

【展示】飯沼英樹 新作展「VR/XR」 より

 なにしろ、作品は「木彫り」なのだ。それも、(おそらくあえて?)粗く仕上げている部分がある。ステートメントのなかの「アンチテーゼ」という言葉と、ひょいと繋がってくる感覚もある。

 高さは50㎝程度、価格は35~45万円というところだ。非常に心が動いてドキドキする作品があったが、やはり売約済みのシールが貼ってあった。

普遍的な女性の「媚びなさ」

 ゴーグルをしていない、現代より過去の時代の女性たちは、その眼が多くを語っていた。

 ただシンプルに「カッコいい」と、それだけを思う。

 最近、アートについて、家に置いて毎日対話したい作品と、設置されている「場」に出かけて、作品世界のなかを彷徨うべく作品がある、と個人的に感じている(それについては、いつか記すと思う)。

 わたしにとって本展の作品は前者で、作品たちからエネルギーを浴びていたいと願う。作家が一体一体に込めた、美しさと力強さ、から。


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