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【エルバ島】多様性に富んだ魅力溢れる島
私の大好きなフレグランスブランド「Acqua dell'Elba」が生まれたエルバ島についてご紹介をしているが、
引き続き、まだまだ眠っている島の魅力を見ていきたい。
山岳地域のアクティビティ
ここまでご紹介してきた通り、
エルバ島の美しい海では、ビーチで優雅にくつろぐのは勿論、
シュノーケリングやダイビング、ヨットセーリングなどのマリンスポーツを楽しむには
これ以上ない程に素晴らしく豊かな環境だ。
しかし、エルバ島の魅力は海だけに留まらない。
ここで山の方へ目を向けてみよう。
Monte Capanne(カパンネ山)
エルバ島で最高峰の“カパンネ山“
その標高は1019メートルあり、
天気が良ければ、ティレニア海とリグーリア海の境界線をも臨むことができる。
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遠くにティレニア海とリグリア海の境界線が見える
Photo by Tripadvisor
山頂へは歩いて登ることも、ケーブルカーで登ることもできる。
雄大な自然の中、青く輝く透き通った海を眺めながらのトレッキングは、最高に気持ち良いことだろう。
しかし、急な斜面や足場の悪い箇所もあるため、
あまり自信のない方や、一気に山頂へ行きたい方にはケーブルカーがおススメ。
そのケーブルカーにも注目だ!
鳥かごのような形をした立ち乗りスタイルのため、
アトラクション好きにはたまらなく面白いが
高所恐怖症の方にとってはなかなかの冒険だ。
これもまた、印象的な経験になることだろう。
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通称「鳥かご」
Photo by Tripadvisor
数々のトレッキングコースだけでなく、
マウンテンバイクやロードバイクに乗れるサイクリングコースもあり、
様々な楽しみ方で島の自然に触れ、その美しさを体感することができるだろう。
エルバ島のワイン
エルバ島は海風が強く高地で、ミネラル豊富なブドウを育てやすい、
まさにワイン用のブドウ栽培に最適な土地と言える。
実は、大昔(500年ほど前まで)は、
エルバ島がイタリアで最もワイン作りが盛んだったとか…!?
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Photo by
DIRK RENCKHOFF, ALAMY STOCK PHOTO
<Vino Marino> ヴィーノ・マリーノ
エルバ島のワインで、まずご紹介したいのが、
海のワインとの意を持つ「Vino Marino / マリンワイン」(白ワイン)。
ブドウが入った籠を地中海に沈めて作られるワインで、
ユリウス・カエサルも好んだと言われており、古代ギリシャの逸品だったそう。
2000年以上前に造られていたこの“マリンワイン”が、
ワイン生産者であるアントニオ・アギリ氏によりエルバ島にて復活させられた。
2021年7月にリリースされたマリンワインの名は「ネソス」(ギリシャ語で「島嶼」を表す言葉)
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Photo by otonano-shumatsu
島のブドウ畑で収穫したブドウを5日間水深10mの海の中に沈めてから引き揚げ、
天日で干してからテラコッタのアンフォラ(素焼きの甕)で醸造するというもの。
ブドウを塩水に浸すことにより、
ブドウの表面に白い粉のようにつくロウ状の成分、ブルームが自然に取り除かれ、
天日で素早く乾燥させることができる。
その結果、芳香が十分に保たれ、
他にはないしっかりした味わいが生まれる。
またブドウが少量の塩分を含むため、
亜硫酸塩や安定剤、防腐剤、酵母を入れる必要はなく
完全に自然なワインということだ。
2000年の時を経て復活したワイン、
「時代をさかのぼり、ワインづくりの始まりを味わうことができます。自然の秘密をより深く理解できます」と生産者のアリギ氏は語っている。
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生産量に限りはあるものの、
過ぎし時代の自然で持続可能な少量生産のワインを、
より多くの人に飲んでもらえる機会があると嬉しい。
そしてもう一つ、エルバ島一押しのワインをご紹介したい。
<Aleatico・Passito DOCG> アレアティコ・パッシート
アレアティコはトスカーナ州とラツィオ州、エルバ島など一部の地域で造られる稀少な甘口の赤ワイン。
アレアティコという葡萄は病気に弱く育てるのが難しい貧弱な品種とされているが、
作られたパッシートワインをひとたび口にすれば虜になってしまう魅惑の赤ワインと言われている。
その魅力の特徴でもある香りは、
バラの香り成分でもある「ゲラニオール」という成分がアレアティコには豊富に含まれており、
エレガントな花の香りやアロマティックな香りが口いっぱいに広がるのだ。
相性が良い食べ物は、ビターチョコ系のお菓子、ブラックベリーやプルーンのタルト、ブルーチーズなど。
アレアティコの醸造所見学や試飲ができるワイナリーもあるので、
こちらも訪れる価値ある場所の一つである。
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美しいワイン畑を前に
ワインの試飲ができる
Photo by Booking.com
カポリヴェーリのカラミタ鉱山
“採掘場ミュージアム”
現在のエルバ島の産業の80%は観光業だが、それはほんとに近年のことで、
3000年以上も前からこの島では、磁鉄鉱、赤鉄鉱、褐鉄鉱を採掘し、
東部のリオ・マリーナを中心に今でも操業している鉱山もある。
中でも、エルバ島の南東側に位置するカポリヴェーリという地域のカラミタ鉱山は、
唯一の地中の採掘場で、磁鉄鉱の採掘が広く行われていた。
現在は採掘場ミュージアムとして見学が可能となっている。
1900年代はじめに、カポリヴェーリのエリアは鉄の配分が多い優良な巨大な磁鉄があることが明らかになり、
1930年代に地上での採掘作業が開始され、1960年代に地中トンネルを開ける作業が始まった。
実際の採掘までに、固い地質を爆弾で爆発させて1日1mづつ前に進むという地道な作業だったことや、
採掘された巨大な鉱物が、地上までどのようにトンネル内で運ばれたかなどの仕組みを知ることができ、
どれほど大規模で最新テクノロジーを屈指した採掘場だったかを目の当たりにできるミュージアムになっている。
太陽もない、風もない、雑音もない、見えるのは目の前の石の壁だけ…
という環境で作業をしていた作業員の方々の、血のにじむような努力が伝わってきそうだ。
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Photo by Calamita Mines
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採掘場トンネル内
Photo by Calamita Mines
また、鉱山の古い機械作業場に建てられた博物館には、
鉱山の物語、採掘技術、鉄鉱物の特徴や用途等が元の状況で展示され、
機械作業場、作業道具、診療所、事務所、文書、事故記録、古地図などの当時のそのままの姿が再現されている。
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Photo by infoelba
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Photo by infoelba
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Photo by infoelba
カラミタ鉱山の採石業者の日常生活や物語、伝統を知ることもでき、
エルバ島のリゾート観光地としての姿とはまた違う一面に
更に島への想いと興味が深くなることだろう。
エルバ島のグルメ
最後に、やはり欠かせないのがエルバ島のグルメだ。
地元の海で捕れたばかりの魚介類を贅沢に使ったシーフード料理は言うまでもなく絶品に違いない。
エルバ島ならではの、地元の新鮮な魚、栗、豆類、ジビエ、地中海の低木植物の香りのよいハーブなど、
陸海産物の素材の良さを活かした地元料理が多くあり、
島民はそんな地元の味を大切に受け継いでいる。
島で作られたワインとの相性は抜群だろう。
島内には地元の名物料理を味わえるお店だけでなく、
ピッツェリアやリストランテ、バールなども豊富にあるので、
その時の気分でグルメも存分に楽しむことができる。
エルバ島の美しい海を目の前に、
美味しい郷土料理とワインを楽しむ、、、
想像するだけでこれ程に幸せな時間はないと言えそうだ。
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「Osteria del Noce」
Photo by Youritaly
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ふんだんに使用した一皿
Photo by LEXUS NEWS
以上、
エルバ島についてザッとお伝えしたが、
その魅力がお分かりいただけただろうか。
島に広がる美しい自然と、そこに眠る深い歴史、
勿論ここでは伝え切れていない魅力はまだまだ沢山ある。
日本ではあまり知られていないエルバ島だが、
このブログによって少しでも多くの方にその素晴らしさを知ってもらえると嬉しく思う。
いつの日か、イタリア人が心から愛するこの島が、
読者の方々にとっても唯一無二の特別な場所になりますように。
参照:「INFO ELBA」https://www.infoelba.com/