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本記事は「しゅたいって?」と題されたトークセッションの振り返りであり、内容的には以下の記事の続編にあたります。トークセッションに参加されていなくてもお読みいただけますが、以下の記事には先に目を通していただけると本記事も理解しやすいかと思います。 関係性と傷傷つくこと・傷つけられること 「語り部が深く傷ついているとき、聞き手は主体になることができるのか?というもやもやを持ちました」 トークセッションに対して参加者から寄せられたコメントの中にこのようなものがあった。この「
はじめにはじめまして。野月そよかと申します。 トークセッション「しゅたいって?」のグラレコを担当しました。 この文章はトークセッションのまとめではありません。あくまで私が登壇者五名の対話をグラフィックレコードを眺めながら再解釈し、少しだけ感想を加えたものです。ぜひグラフィックレコードをなぞりながら、皆さまとの解釈のズレや、セッションの聞こえ方の違いを楽しんでいただければと思います。特に登壇者のみなさま、もし私の認識が著しく誤っていた場合は、どうかご指摘ください。 第1部を
玉ねぎをみじん切りにする時間が好きです。ひとり黙々と刻むときも、誰かと一緒に刻むときも。穏やかな時間が流れているような気がします。刻むのはあまり上手でないので、作業速度はゆっくりです。でも、今回は時間に追われていて、業務スーパーで冷凍の刻み玉ねぎを買いました。ちょっと寂しい気持ちもありつつ、おかげで営業開始までに作り終えることができたので良い判断でした。 2年ほど前からスパイスカレーを作り始めて、そのうちカレー屋さんになるのもいいなと思い始めて、それから友人を招いてカレーを
地域づくりの仕事をしたい。エンジニアにもなりたい。カレー屋さんもやってみたい。たくさん本も読みたいし、卒論も頑張りたい。そんなやりたいことすべてを詰め込んだような大学生活を過ごさせてもらいました。ありがたいことです。 時が経つのは早いもので、あと1ヶ月と少しで、そのような大学生活も終わります。今振り返ると、本当にいろいろな人たちにお世話になった4年間でした。ひとりひとりにお礼を言って回って、昔話に花でも咲かしたいなと思います。 しかし、実際にそうすることは難しいので、お
はじめにこんにちは。んよりんかです。 気づけばもう2月も終わりに近づき、もうすぐ年度末ですね。皆さんは1年の振り返りは年末にするタイプですか?それとも年度末にするタイプですか?それとも振り返りなんてしないタイプでしょうか? 僕はこの1年間は、探求学習に向き合ってきた1年だったなと思います。 一応探求学習について説明しておくと、探求学習とは「変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方
「あなたは葛尾村の関係人口だ」 そう言われ続けて早5年が経過した。「関係人口」という言葉を初めて知ったとき、その言葉を異物のように感じた記憶がある。それからあまりにこの言葉に触れすぎて慣れてしまったが、今もそこはかとない違和感を持ち続けている。 「関係人口」という言葉は、「ソトコト」編集長である指出一正氏や「東北食べる通信」編集長である高橋博之を中心に2016年頃から使われ始め、その後に総務省や国土交通省が管轄する政策でも頻繫に使われるようになった言葉だ。総務省は「関係人
建築は、人間がその身体を超えるスケールで構築する行為を始めた時からシェルターであり続けてきた。それは外界の危険から体を守るシェルターであるとともに精神のシェルターでもあった。 トルコの平原 およそ1万年前、現トルコ・アナトリア半島の平原を見下ろす高台にチャタル・ヒュユクと呼ばれる現存最古の都市が築かれた。猛獣から身を守るため丘の上に建設された日干しレンガのその都市は、小部屋がすし詰めに寄せ集まって蜂の巣のような構造をしていた。各部屋は天井にのみ開口を持ち、人々はハシゴで出
「主体的に動けているよね。」 「自ら取り組んでいてすごい。」 「僕らにはそんなにできない。」 そう言われることがある。 ただその一方で、 「無理していない感じがするよね。」 「なんだか自然体だよね。」 「肩肘張っていないイメージがある。」 そう言われることもある。 前者のコメントをもらったとき私は返答に困り、 「いやいや、、、別に、、」とぼそぼそ言うことが多い。 反対に後者のコメントをもらったときは特に返答に困らない。自分が持っている感覚としては後者のほうが強いからだ。
「主体性」ということば 近年、「主体」や「主体性」という語は大きな注目を浴びている。2020年度(小学校)から実施されている学習指導要領では「主体的で対話的な深い学び」が目指され、教育における「主体性」の養成が重視されるようになった。また、厚生労働省は誰もが「主体的なキャリア形成」をできる社会の実現を目指し、キャリアコンサルティングなどの政策に取り組んでいる。個人から団体へとピントをずらすならば、地域でまちづくりに貢献している多様な主体やSGDsに取り組んでいる多様な主体