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「あなた、エレベーターガールなんですか」と言われた話

みなさんこんにちは、あきらです。
もちろん、私はエレベーターガールではない。
不動産会社に勤務するごく平凡なOLだ。


人の性格は周囲の環境に影響されると言われているけれど、あなたはどう思うだろうか。

私は転職を経て、環境が自分の人格を形成することを改めて感じた。

今の職場で働き始めてから3年目になる。
転職したばかりの頃、ある社員から「あなたはエレベーターガールなんですか。」
と言われたときの話を書こうと思う。

サムネイルの一言「エレベーターガールじゃねぇよ。」はこの言葉をかけられたときの私の心境だ。汚い言葉で申し訳ない。

そして、エレベーターガールとして働かれている方を非難する意味合いは全くないということも、ここで言っておきたい。

お花畑な新卒時代


大手不動産会社に新卒で入社。
私の職場は、大手に多く見られる年功序列な社風だったので、若手社員の朝は給湯室やトイレの清掃から始まる。

エレベーターは必ず若手がエレベーターガールを買って出るし、会議の時も若手が15分前に会議室へ向かい、席の準備や資料閲覧用のipadを席に並べる。

若手が雑用をはじめ、様々な業務の準備をすることは当たり前だと思っていたし、全く不満もなかった。
むしろ、みんなが快適に仕事できるなら、雑用は自分が買って出るべきだ。なんて変な使命感さえもっていたし。

それから数年後、私は、ミドルベンチャー規模の不動産会社に転職する。

そこでカルチャーショックを受けることとなる。


雷を脳天に受ける:変革期

転職先は、数百名規模の会社で、大手企業ならではのどしっとした安心感はなくなったが、フリーアドレス制の席、出退勤時間の融通が利くコアタイム制度など目新しいことが多く、「こんなかっこいいところで働けるのか」と心が高まったのを覚えている。

前の会社では考えられなかったが、一般社員と役員陣の距離も近く、風通しが良さそうな印象も受けた。

「郷に入っては郷に従え」というが、一度身に染みた習慣はなかなか抜けない。

出社時、閉まりる直前のエレベーターに滑り込みで入った。
面識がある中年の男性社員がボタン付近に立っていたので、「(ボタン押すの)変わります。」とボタンの前へ移動しようとした瞬間、言われたのだ。

「あなたはエレベーターガールなんですか」と。

唐突すぎて、固まってしまったのを覚えている。
その社員は続けて言った。

「あなたはエレベーターのボタンを押しに会社に来てるんですか。」

「(超小声で)ち、違います。」

「だよね。僕、「若手社員だから」とか、「女性だから」とか、そういうくだらない理由で何かをやってもらうの大嫌いなんだよね。やるなら君の本業で成果出してよ。

雷が体を貫いたかのような感覚だった。
言われた直後は、「そこまで言う?」とか「ちょっと大袈裟なんじゃないか」という言葉が頭をぐるぐる回った。

それは腑に落ちている自分を認めたくなかったからかもしれない。

ここは、女性が一歩下がってついていくスタンスでは通用しない。
本業で成果を出さなければ存在意義さえ問われることになるかもしれない。その社員はそんなつもりで言ったのではないだろうけど、当時の私はそんなことも感じていた。


雨降って地固まった?


数年後、転職直後の私に衝撃の一言をかました中年社員は、ひょんな人事のイタズラから、私の上長になった。

彼の遠慮のない物言いに、鋭く感じるときもあるが、それはチームメンバーを思いやるからこその一言なのだと、気づくことができるようになった。

新卒時代、先輩の後ろをついて回り、自分の意見すら持つこともままならなかった私。
今ではどんな社員にも「それってつまりどういうことですか?」と、ものおじせずに言えるようになった。

これが、いいことなのか、悪いことなのか自分で判断することはできない。

まとめ


周りの環境は人の人格をも変えることを身をもって感じた。
環境に抗い、自分を持ち続けることもできるが、少なからず周りの人間や環境は良くも悪くも自分に影響を及ぼすものだと思う。

自分がどんな人間になりたいか、どのように生きていきたいか、それに答えてくれる環境に見を置き、日々過ごす。
そんな風に毎日を過ごせたら幸せかも。と考えた今日この頃。

みなさんも、環境や周りの人間が、今の自分を作り上げたと感じることはないだろうか。もしあったら是非教えてほしい。

それでは今日はこのあたりで。
みなさんまた!

※タイトルや本文で、「エレベーターガール」と複数回、使用していますがエレベーターガールを非難する意味合いでは全くございません。

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