研究者と企業の新しい繋がりの実現へ「A-Co-Laboパートナー研究者とライトに話す2050年」【イベントレポ】
大企業の事業改革や新規事業創出をミッションとする組織に特化して構想されたインキュベーションセンターARCH(運営管理:森ビル株式会社)にて、科学機器、産業機器、病院・介護用品の総合商社、アズワン株式会社とA-Co-Laboの3社共催で「2050年、私たちはどう生きるか?」を研究・ビジネスの側面から考えるオンラインイベントを10月12日に開催しました。
この挑戦的な試みの様子を主催者目線、参加者目線で代表の原田が感じたことをお届けしたいと思います。
研究者の皆さんが社会や企業に発信する際に気をつけた方が良いTipsになれば幸いです。
企業情報
〈ARCH〉
〈アズワン株式会社〉
1.イベント開催に至った理由
私たちA-Co-Laboは研究者のキャリアの選択肢をもっと増やし、研究を諦めない世界にするために「研究知のスキルシェアサービス」を提供しています。
研究者には
・スキルを活かした副業
・社会への研究発信の場
・異分野の研究者との交流の場
として様々な形でご利用いただいています。
考えもゴールも異なる企業と研究者の間に入り伴走することで、A-Co-Laboは新しい価値創造に向けたサポートをしています。
ビジネスの現場において、研究者に対しての物理的・心理的ハードルを下げ、もっと気軽に対話できる環境を作ることが新しい研究共創の形には必要であると考え、ARCH様、アズワン様、とともに本イベントを企画しました。
2.イベントの流れ
今回はトライアルということで、ARCH入居の7社とA-Co-Labo研究者2名とアズワン・ARCH様で行いました。
3.イベント内容
研究者のライトニングトークからスタート。2050年を生きる上で必要不可欠なものである電池に焦点を当て、2名の異分野の研究者に登壇いただきました。
学会とは異なる社会に向けての研究発信、研究畑ではない新規事業開発の方々に向けて、研究テーマと研究のその先に繋がる未来について発表いただきました。
発表後は2グループに分かれワークショップを行いました。ちょっと気になる記事やニュースを事前に持ち寄り、深掘りするテーマを選びます。
分野や業界の異なる方々の視点の面白さや雑談に研究者も一緒に入って話す、そんなフラットな対話からスタートしました。
テーマが決まったら深掘りし、現在の負から未来の可能性まで持っていくフェーズです。研究で培った論理的思考を使いつつ、各グループのファシリテーターがうまくまとめていく作業が続きます。
新規事業をされている方々とのワークなのでとてもスムーズに議論が進みます。
最後は2050年に向けて研究と掛け合わせたらどうなるかを考えるフェーズです。
ここは研究者の腕の見せ所。どんな可能性があるか研究軸から思考を深めて、この回の結論を持っていきます。新規事業×研究で起こる未来予想図を残り少ない時間で考えていきます。
《参加した企業様より》
goodな部分👍
・社内とは異なる発想会を体験できた点が満足。
・自分の平素の開発領域でもあり、メンバー多くの方々のアイデア交換や、研究者との技術掛け合わせなど非常に頭を使えた時間だった。
・ニュースで広がったアイデアが先生方の技術と結びつけないといけないので良い感じに収束に向かった。
・思考のフレームワークがユニークで、異業種の方とのセッションも刺激的だった。
今後に向けたchallengeの部分💪
・研究の理解が少し難しかったので、研究の内容がわかる付箋があるともっといいと思った。
・今回のワークショップで研究者が入っていたことが、どの程度違いとなって表れたか、微妙な気がします。参加した研究者の方が何かを感じて役に立ったというのならいいのですが。
《参加したA-Co-Laboパートナー研究者より》
・ワークショップのテーマを突き詰めると、哲学や倫理の問題になることがわかり普段考えない思考で考えさせられた。
・研究と社会のサービスの掛け合わせは普段の議論とは異なり楽しめた。
《運営の振り返り》
goodな部分👍
・普段の研究イベントと異なり、研究者と同じ目線で対話をすることはできた。
・研究者とのコラボレーションに興味がある企業が半数以上いらっしゃったこと。
・ファシリテーションを各グループに配置したことで、ワークショップが円滑に進行したこと。
今後に向けたchallengeの部分💪
・圧倒的に時間が足りないと感じた。
・研究者の研究テーマをもう少し深掘りするような仕掛けはできたはず。
・聞き手の研究内容の理解度が異なるため、イベント募集時からの仕掛けは必要。
4.まとめ
思った以上に白熱した議論が繰り広げられ企業、研究者ともに充実した2時間だったのではないかと思います。このように対話の時間を設けてみるというのは、スタートとしてはとてもありだと思いました。
一方で、研究者が社会に向けて自分の想いを発信するためには普段とは異なる発信の仕掛けが必要だとも感じました。
私も多くのビジネスピッチをしてきましたが、研究という普段の生活とは異なる内容は、聞き慣れていないせいか中々耳に入ってきません。
せっかく面白い研究をしていても理解してもらえないのは社会と研究、双方にとって大きな機会損失であると感じます。
私たちはこの「理解してもらえないを無くす」ための仕掛けをこれからもどんどん作っていきたいと思っています。
そのために今回のイベントのフィードバックを活かし、さらにブラッシュアップしたものを皆様にお届けできるよう頑張ります。
イベント開催に際しご縁を繋いで下さったアズワン株式会社様、イベントに関して全面サポートをしてくださったARCHインキュベーションセンター様に感謝申し上げます。
研究者とのイベントに興味がある企業様、そして企業との共創に興味がある研究者の皆様、まずはライトにお問い合わせください。
・・・
興味が湧いた企業の方などいらっしゃいましたらこちら側からお問い合わせ下さい。
研究者の方もこちらから登録申請して頂けます。
【その他イベントレポート記事】↓↓
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?