見出し画像

手紙を書きました

なんとなく呟いた

ふと考えたんだよね
君の一言が頭に残って

「よく立ち直れたよなぁ」

ほんとだよね
よく頑張ったよね、君

毎日のように三角の目して
機嫌悪くて

笑う事を忘れた目は
空虚だった

話しかけると
「何?」と睨みつける

でも
たまにニヤリと笑う事もあった
声を出して笑う事はなかったけど
君は「これじゃいけない」
そう思ってるんだな

そう思える仕草や話し方をする時があった
気づいてないと思ったでしょ?

だけど
あえて言わなかった

それは
君が今、越えなきゃいけない壁の前にいたから

前にでて
壁を退けてあげる事もできたかもしれない

だけど
それじゃ、君の頑張りを邪魔する事になる

もがく姿は辛そうだった

動き出さない姿に
イライラすることもあった

「お母さん、焦らない焦らない」
知人の元学校の先生から言われた

この時の私は
多分、自分は「できた」のにと
比べてたんだと思う。

自分は先生や友達…
いや、友達なんかじゃない!
あんなバカ達なんかに負けない!
そう思って、学校にも行ってた
学校へ行かないことは負けた事と一緒
例え、私がいなくなっても奴らは、痛くも痒くもないんだから

だけど、君と私では、状況が違ったんだよね

ずっと堪えて、ずっと我慢して、
自分をわかってくれる人がいなくて

そんな君の頑張りに気づかなかったから
君はとうとう、我慢の壁が壊れた

学校に行きたい
だけど体が動かない
何も考えたくない

そんな状況になってしまったんだよね

私は腹を括った
学校なんて行かなくていい
今は、心の回復を目指そう!

と決めても、君の頑な気持ちが
なかなか、溶けなくて、不安や心配は消えなかった

このまま、引きこもりになったら?

引きこもり支援の精神科の医師の
講演会に行ったり、
カウセリング講座に通ったりした

君のためでもあったけど
私の心の安定でもあったんだ

不機嫌な君に耐えられず、
家を飛び出して、自転車飛ばして走り回ったりした。

『寄り添うのは大事だけど
離れる時間もお互いに大事だよ』

そう言われたから。

私はしんどくなって
助けてと手を上げた

今までは、子供の事や家事は
私が責任を持つ事

お父さんは家族のために必死に働いてくれているのだから、心配かけちゃいけないと思っていたの。

だけど、それは違った
子供の事は、夫婦できちんと話し合い、
手が回らなくなったら、助けを求める。
子供は夫婦で育て上げるものだから

「僕達に何かあっても、子供達の事はきちんと責任を持つよ」

あなたのお父さんはそう言いました

勿論、何か、なんてないけどね
とも。

私が話しにくい事も
「わかった、俺が話すから、任せて」と
ちゃんと話をしてくれたし、
あなたの話も聞いてくれたでしょ?

お父さんはあなた達が生まれてからは、
あなた達を本当に可愛がってくれたのよ。

真剣に怒り、真剣に話をして、
真剣に色々考えて…

そんなお父さんがいたから
私も頑張って来れたんだと思う。

少しずつ元気になってきたあなたは
カメラに興味を持ち、撮影する場所を探し始めたから、これは外に出てくれるチャンスだと一緒に場所探し。
交通の弁の悪い場所もたくさんあって、
一日中歩き回ったこともあったね

ちょっとだけ、外に出れるようになって、
サークルにも参加して、写真を披露して、
褒められて。
笑顔が戻り始めた。

なんとか頑張って入った学校だったけど、
やめたいと言い出した時は…

学校側はあなたの病気を理解してくれたけど
同級生は理解してくれない…

何度も話し合っても
あなたは通信制に行きたいと気持ちは変わらなかったから
通信制に移動することに同意

すると
元気になり、ニコニコと笑うようになり
持ち前の人懐こさが戻って
ホッとした。友達も増えて、意欲も見えてきた。

ところが、またもや、トラブルが

そのおかげで一年を棒に振った。

3年目の春、突然、高認を受けると言い出した。なんとかして、4年で卒業したいと。

多分、担任の先生がそれとなく、背中を押してくれたからだろう
先生には、感謝しかない

そして
高認で単位を取得して
4年に進級

さあ、卒業目指して!
と言ったところで
学校の授業では(カリキュラム的に)
単位習得が難しい科目が出てきた

これは高認で取るしかない
だが
これがまた…
政治経済、物理、倫理社会

難しそうな科目ばかり…

不安を抱えながら
それでもやるしかない!と
あなたは気合いを入れ始めた
この頑張りは凄かったね

そして
高認の発表の日
全て合格!
そして、卒業見込みが叶った

卒業が見えてきたら
その先だ

みんなより出遅れたから
2年制の専門学校に行くと

専門学校を探す

その頃の君は
背筋をぴーんと伸ばして
キラキラしてた

「何をやりたいかは決まってる」

一緒に専門学校の説明会に何度も通い、
先生とも話をした。

先生は、年齢の事を不思議に思ったので、
事情を話すと
「そうか、でも、社会に出たら、
そんなの関係ない。君がどれだけ頑張れるかなんだよ。頑張ろうな」と
君の背中をポンポンと叩いた。

「絶対就職できる、とは言えません。
でも、教職一同、精一杯、指導はして、
就職できるようにしたいと思っています」

この言葉に、私はこの先生なら!と

あなたはこの学校を受けると決めて、
自分で手続きを始めましたね

実は手伝いたくてウズウズしてました(笑)

だけど、敢えて、我慢
これは社会に出るための準備だから

ただ確認だけはしたけれど

担任の先生も
面接の練習をたくさんしてくれましたね
なんと心強かったことか…
あなたもきっと…

そして
あなたの努力は身を結び
卒業と専門学校入学を手に入れました。

正直
私は不安です。

たった2年とはいえ
また、体調がぶり返し…
なんて事はないかなと

毎朝2時間かけての通学
補習があれば夜9時帰宅

スケジュールびっしりでバイトもできない

そんな中でも
今の所、無遅刻、無欠席

あの頃のあなたが見たら
何というかしらね

あなたの笑顔が
心からの物になり

あなたの話す声に張りが出て

あなたの姿勢がピンとなり

私はうれしくて
時々、こっそり泣いてしまいます。

よくここまで頑張ってきたね

あなたの周りはいつの間にか
あなたを応援し、支えてくれる人でいっぱいになりました。

その人達の応援が無駄にならないように
これからも
自分なりに自分の道を歩いて行ってください。

歩き疲れたら、立ち止まって
振り返ってみて
きっと、たくさんの笑顔がそこにあるから

……………

今朝、Xにとあるポストをしたのですが、
そしたら、急に、書きたくなって。

そしたら
そしたら

noteのフォロワーさんの記事が

そしたら
そしたら

私も書きたくなって

フォロワーさんのように
上手には書けないけれど
書いてみました。

この手紙が悩めるお母さんや
悩んでいるお子さんに

今、辛くても
きっかけとチャンスがあれば
必ず
子供は立ち直れると

親の努力は無駄にはならない

必ず誰がみていてくれる

そう思ってもらえたらいいなと思います。

この記事を書くきっかけを下さった

Xのフォロワーさん
noteのフォロワーさん

ありがとうございました。

私自身もスッキリ
明日から
「君」とまた、笑顔で会話できそうです。

長くなり申し訳ありません
最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?