退職者インタビュー 「目の前の業務を120%で対応」大手広告代理店で働く今、エイスリーでの奮闘を振り返る。
プロフィール
彦坂 沙希(ひこさか さき)
大学在学中に外資系アパレル会社でインターン勤務。大学卒業後、同会社でPR/広報に従事。その後、エイスリーで、インフルエンサーユニットのキャスティングディレクター*1、さらにリーダーを担当。現在は大手広告代理店で、アカウントエグゼクティブ*2に従事。
インフルエンサーのコネクションを強化すべく、エイスリーで更なる挑戦へ
― エイスリーに入社された理由や当時の思いについてお伺いさせてください。
アパレル会社でPR/広報として勤務していた際、セレブリティやモデル、今でいうインフルエンサーの方々に直接商品を提供し、自社のデジタルPR施策を積極的に行なっていました。
プライベートでもSNSでインフルエンサー、モデルやタレントの方たちをチェックすることが好きだったこともあり、転職を考えた時にインフルエンサーマーケティングに惹かれていたのを覚えています。
自分の知るインフルエンサーの知識や、これまで培ったインフルエンサーとのネットワークを活かしつつ、さらにコネクションを強化していきたいと思い、当時は数少ないインフルエンサーマーケティングを事業としてやっていたエイスリーに応募しました。
エイスリーの面接で代表の山本さんに、「インフルエンサーのコネクションや知識があること、そしてこの仕事が好きで事務所単位でつながりを増やしていきたい」と話したことを覚えています。
それからエイスリーに入社し、インフルエンサー専門のキャスティングを行う、インフルエンサーユニットで、キャスティングディレクターとして次のキャリアを積み始めました。
超えられない山はない、目の前の業務を120%で対応
― エイスリーでは何に一番力を注いでいましたか。
とにかく売り上げですね。インフルエンサーユニットの月の売上目標を達成するために、仕事をとにかくこなし、その日自分が納得するまで業務をしていました(笑)
― どのような体制で業務をされていましたか。
入社してすぐは、メンバーが私含め二人でした。チームの売上目標を達成すべく、当時のチーフディレクターの案件へフォローに回ったり、また私の案件にフォローしてもらったりで、二人で伴走しながら支え合っていました。
そこから徐々にユニットのメンバーが増えていき、私がリーダーを務めさせていただくことになりました。自分で案件も抱えつつ、チームの売り上げ管理、マネジメントを行なっていました。
― 業務を行う上で苦労したことはありますか。
マネジメントですね。部下へのフォローの仕方に悩み、よく代表の山本さんと青山の旧オフィスで話したのを覚えています。
少人数から規模が少しずつ大きくなってくると、これまでのマネジメント方法ではうまくいかなくなり、どうフォローしていけば良いのか、どうしたら本人たちにやりがいを感じてもらい、仕事が楽しいと思ってもらえるかに悩みました。
そんな中、山本さんとの話し合いの中で、「人はこれからも増えていくから、今のやり方が正しいと思っていても、その人によって柔軟に対応していく必要がある」とアドバイスをいただいたんです。
時代も変わるし、人も変わっていくものだと思えるようになり、部下をフォローする方法を変えていきました。
― どのように方法を変えたのでしょうか。
当たり前のことにはなるのですが(笑)まずは、自分と同じレベルを求めないこと。自分ができても他の人が簡単にできるとは限らないという前提に立つことを意識しました。メンバーと向き合う機会を増やし、時間はかかっても優しく手取り足取り教えるようにしました。
また、案件量とメンバー本人の適性の観点で、案件の割り振りも変えました。クライアント担当者の特性、相談される商材がメンバーの興味関心のありそうなことかなど、少しでも仕事をスムーズに行い、実施後本人たちにやりがいを感じてもらいたかったのです。
― 自分軸ではなく、相手を理解し相手の状況も鑑みながら、フォローされていたのですね。他に部下と接する上で、重視されていたことはありますか。
後輩のミスであっても、自分事になって一緒に乗り越えてきたことですね。
仕事の中では必ず大小関わらずミスは起きます。そんな時に後輩には、「心配しなくていい、一緒に乗り越えよう」と伝えてきました。基本的に自分のミスは自分の責任、メンバーのミスも自分の責任だと思っていたからです。
なので、その案件を乗り切るために遅くまで残ることも苦にはなりませんでしたし、謝罪のため大阪の代理店まで一緒に行ったこともあります。
色んなことがありました。辛い案件も、ミスした案件も、理不尽なことも。
でもそんな時に必ず声に出していたことがあります。
「絶対に終わらない案件はないし、解決しない問題もない。だから、今を乗り越えよう」と。
今自分たちができることを120%で向き合い、全力で対応することが、その時の自分にできる最善の方法だと考えています。
― そのような考え方は、エイスリーに入る以前から彦坂さんが元々お持ちの考え方だったのでしょうか。
そうです。ただエイスリーではさまざまな苦境や壁があったので、より一層意識するようになりました。エイスリーでこのスタンスが定着したのかもしれません。
会社としての成長があったから自分も成長できた
― ご自身の案件でチャレンジしたことはありますか。
とある案件で、その施策を盛り上げるために何ができるか、どんなことがベストかを、広告主であるクライアントの立場から考え、意見を言い、実際に落とし込めたことが私にとって大きなチャレンジでした。
代理店からの案件が多い中、これまでも広告主がどのような思いで相談してくれているのかということはその都度考えてはいました。ただその案件は、代理店を介さず広告主から直接ご依頼いただいた案件だったこともあり、どうしたら良いものが作れるか、初動を盛り上げられるのかをこれまで以上にクライアントと一緒に考えました。
― クライアントへ深く入り込んだということでしょうか。
入り込みましたね。正直に言うと今までで一番つらいコミュニケーションでした。忘れられないほどです。
ネームバリューがあってステータスが高いクライアントで、求める要求も高く、金額や契約面での交渉でもコミュニケーションを密に取りました。さまざまな意見が出て衝突もあり、担当者の方と二時間電話で話していたことも…。対応できないものはできないと伝えても、それが通用しないこともありました。
― 高度な交渉・調整力が求められそうですね。他にこれまでの案件と異なった部分はありますか。
メイン業務はインフルエンサーのキャスティングではあるのですが、代理店を介していないので撮影の段取りのフォローや、インフルエンサーに提供する商品の手配など、先方の会社や店舗に、数え切れないほど足を運んでいました。
― 業務範囲がこれまで以上に広かったことも苦労された点なのですね。この経験を通してご自身の変化はありましたか。
また一つ大きな壁を乗り越えた気分で、自分の成長を感じました。クライアントと対等に仕事ができたことがかなり自分の力になったと思います。
エイスリーでこれまでも一つ一つ壁を乗り越え、案件をやり切ってきたからこそ、縁があってそのクライアントを担当でき、このような素晴らしい経験ができたことにとても感謝しています。
― エイスリーには、成長できる環境があるということでしょうか。
そう思います。当時は小さな会社を大きくしていく段階で、まずは目の前のこと、代理店やクライアントのことを考え、数多くの案件を対応していく。それはそれは目をつぶりながら、無我夢中で走っているような感覚でした。そういう環境だったからこそ、成長環境があったのかもしれません。
会社としての成長があったから、先ほどお話ししたマネジメントでの成長も得られたと思うのです。会社が大きくなっていったから人も増え、案件も増え、大きな仕事を任せてもらうことができたと思います。
― 会社が大きくなるにつれて、経験できる幅が増えて、それが個人の成長につながるということですね。
大手広告代理店で働く今、エイスリーで得たスキルやスタンスが活きる
― 大手広告代理店に勤めている今、何を担当されているのでしょうか。
アカウントエグゼクティブ、いわゆる営業で、クライアントを三社担当しています。クライアントの課題解決、これからすべき施策を提案していく、円滑にコミュニケーションを図り、どれだけクライアントの懐に潜り込めるのか、というのが我々営業のミッションです。
― エイスリーでの経験が今の業務に活きていると感じますか。
そうですね。エイスリーで得た行動力とコミュニケーション力、そして何より交渉・調整力が活きていると思います。現在の立場でも、クライアント、社内、協力先と関わる方は多く、交渉調整は必要なので。
あとは目の前の壁に120%で対応するスタンスは、今も大事にしています。
日々困難やトラブルが発生する中で上司といつも話すのは、私がエイスリー時代から声を大にして言っていた「終わらない案件はないのだから今を乗り切ろう」ということです。一人では乗り越えられなくてもチームでフォローし合い、必ず解決へ導きます。そして乗り越えた先には、必ずクライアントの満足が待っていますから。
― 培ったスキルやスタンスが今に活きているのですね。今後挑戦していきたいことはありますか。
あります。会社では、やはり引き続きクライアントとしっかり向き合い、小さなことでも良いのでクライアントの課題を解決していきたいです。今までにない新しい領域を提案し、形にしていくことにも挑戦したいですね。
プライベートでは子どもが一人いるのですが、子どもには、普通でいいので、元気に成長してほしいです。公私ともにこの幸せがずっと続くといいなと思っています。
― 仕事における幸せとはどのようなものでしょうか。
日々忙しいながらも必ずフォローしてくれる人や導いてくれる人がいてくれて、一つ一つ解決していくことができています。クライアントの満足を得られることが、何よりうれしいですし、やりがいに繋がっています。
― 今回お話を伺って、どんなに高い山でも目の前に山があれば必ず登りきる彦坂さんの姿勢を強く感じました。そうして、エイスリーでの立ちはだかる壁を次々に乗り越え、キャリアを築いていく、またそのことにやりがいを感じてらっしゃるようにも感じました。
最後に、この記事を見てくださっている求職者の方に対してメッセージを頂けますか。
現在のことは分かりませんが、私がいた頃のお話をすると、エイスリーは元気のいい人が多く、一緒に働きたいと思う人たちが多くいました。
仕事に対して、クライアントに対して、誠心誠意対峙して諦めない気持ちを持っている人たちがたくさんいるので、そんなメンバーと支えあい、刺激し合いながら、自分のキャリアの糧としてエイスリーで自身のスキルを存分に伸ばしていっていただけるといいかなと思います。
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