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FF14の大躍進に迫る小さな影 集客と集客層#04

さて前置きが#1,2,3と大幅に長くなってしまったが、そろそろ本題に入りたい。

今まではできる限り客観的な観点からFF14の大躍進が起きた理由を述べてきた。ここからは古株プレイヤーからのこれまでの実際に得た経験から主観たっぷりの見解でお届けする。

結論から述べると、小さな影とは30代〜40代の古株プレイヤーの、FFのテーマパークを楽しみたくてプレイしていた一部の人達にとって居心地が悪くなっている事だ。

フェイス/コンテンツサポーターの導入によるバトル関連への弊害

フェイス/コンテンツサポーターの導入によって以下のPros/Consが発生している。

新規プレイヤー人口を最新コンテンツに素早く移動させることで、MMORPGのデメリットであった、「途中参加のプレイヤーは古株プレイヤーに追いつけない」という点を見事に解消した点は称賛に値するが、Consのプレイスキルを上げていく手段がなくなった点についての補填が十分にできていない

これをもう少し深く見解を述べると次のようになる。

プレイヤースキルの人口比率とバトル難易度

バトル関連については、次のような相関図で表すのがわかりやすい。

フェイス導入前は、相関グラフ右上にある最難関の絶コンテンツに行くまでにはグラフ左下からプレイヤースキルを積んでいく事になる。
低レベルからスタートしたら順番にコンテンツを消化することでプレイスキルも徐々に上がっていくよう構築されていた。
D.D.や24人レイド、エウレカはメインシナリオのフラグ回収後に参加できるようになっているので、少なくともグラフ中央あたりまで進んだ、ある程度プレイヤースキルを積んだ人が参加できるように設計されている。

これにより右図のようにバトルコンテンツ難易度が高くなるにつれて、徐々に戦闘スキルが高い人達の人口割合が高くなるようなイメージでコンテンツ設計されていた。

フェイス/コンテンツサポーターの導入によって、プレイスキルが習熟し切っていない状態で最新コンテンツに参加できるようになり、戦闘スキルの高い人達/低い人達の人口比率が大きく変わった。

極端な例になっているかもしれないが、最新零式を固定に参加せず野良参加してきた経験が長い立場から考えると、零式参加するプレイヤースキル層は右図くらいの割合に変化したのではないかと思える。

極討滅以降の高難易度バトルコンテンツは、例えて言うなら「大縄跳びを8人で約10分間行い、途中で様々なトリック技をしつつミスなく最後までやり遂げる」ようなものだ。だれかがミスをして縄に引っかかったりすると最初からやり直しになる。

もちろん程度問題はあって、1名程度戦闘スキルが低い人が8人の中に入った場合ならなんとか周りの助けによってクリアできる。これはオンラインゲームならではの良い点である。
しかしこれが、2名3名と増えてくるとさすがに無理が出てくる。

8人固定PTを組める環境にある人は問題ないが、そうでないプレイ環境の人たちは、このフェイス/コンテンツサポーター導入による弊害をまともに受ける。

そうすると、いままでクリアできていたコンテンツもクリアできる可能性が低くなり、いわゆる野良ガチャであたりを引くまでクリアできなくなる。
しかもそのガチャでハズレを引くと一日その時間で潰れてしまう。

ガチャというのはガンガン回せるからストレスフリーで中毒性があるのに、頻度高く回せないガチャはただのストレスが溜まるだけになる。
余暇を楽しむためのゲームなのにわざわざストレスを得るためにゲームするということになる。

野良主催経験もあるので、そういった時間を確保できればこの問題も解決できるが、前の記事でも書いたように年齢を重ねると十分な時間を確保できなくなってきている。

そういう「高難易度のバトルコンテンツを楽しみたいが定期的な余暇時間を準備できないので野良C.F.で楽しんでいたプレイヤー層」が、ベース人口を増やす対策によって出来てしまったこの弊害をまともに受けている。

メインNPCがある顧客層をターゲットにした意思を持ち始めた

漆黒編からメインNPCが自分の意思をもった台詞回しに変化してきたのはすでに述べたが、その方向性とキャラクター設定が生理的に受け入れ難い。どうも最近のアニメや漫画のキャラ設定に寄せてきている感がある。

いままでそういった路線を歩んでこずに、ゲームを楽しんできた人生なので突然そっちの方向性にキャラ設定を振られるとどうしても一歩引いてしまう。

いやむしろ”ツンデレ”を意識した台詞回しや、メインNPCが弱みを見せる場面が目立つようになったことで、プレイヤー人口増加に貢献できたとも言えるので、消して悪いわけではない。

この記事にもあるように、キャラクター設定「推し活」が活発になってきた時代背景もあるだろう。

2010年代以降、電子書籍の普及とともに、漫画作品の総数は格段に増加。それに伴い、キャラクターに寄せるファンの熱量も高まっている。グッズを身につけたり、展示会イベントに参加したりと、ファン同士がリアルやSNSで繋がったりといった“推し活”がメジャー化したのも、漫画のキャラクターをより身近に感じている現れなのだろう。

https://www.oricon.co.jp/special/61585/

キャラクターをより身近に感じれるようになったのはすごく良いことだし、SNSでも普及が加速されるべくしてそうなったと感じる。

ただそのキャラ設定が”寄りすぎている”

蒼天・漆黒・暁月のストーリー3部作は展開が上手くまとまっていて面白かった。ただキャラクター設定がこの3部作の中で変化してきたのが受け入れがたい。

FF14新生の頃はどっちかというと硬派なファンタジー設定だったのに、漆黒あたりからキャラ設定が変わってしまってボケとツッコミ、ツンとデレ、が目立つようになって妙になんとも言い難い気持ちが湧いてくる。

あまりこの言葉を選びたくはないが語彙力がないので申し訳ないが、気持ちが悪い。生理的に受け付けない。

FFのテーマパークを楽しみにプレイしていたので、このキャラ設定は期待していないのである。

FF14とメタバースの未来

FF14はもっと大きくなってほしいというのは#01でも述べている。たとえばFF14もメタバースのプラットフォームになれるポテンシャルはあると思っている。

FF14では自分の家をもつことが出来て、自分たちで作った家具などを好きに配置できたり、ゲーム中の様々なBGMをその家の中で流せたりする。

それをつかってなんと今では

  • 「メイド服をきたプレイヤーがメイドのテイで来訪者を迎えるコスプレハウス」

  • 「照明や家具を工夫して部屋を暗くしてゲーム内BGMを流して音楽を楽しむクラブハウス」

  • 「♀キャラプレイヤーが相手してくれるガールズバー」

なんてのが流行っていたりする。

コミュニケーションツールとしては十分すぎるくらい完璧であり、ここに現実世界の商品やお店のアイテム、著作権的に厳しいが音楽、などを置くことができれば、FF14本体も売れるし広告費も受け取れる。

キャラクターは新しく作る必要はない。野暮ったく解像度が低いジャギジャギ…ではなくかっこいい&かわいいのがすでにある。

開発コストはかかると思うが十分すぐに回収できる市場テーマだと思う。

FF14から現実世界への”輸出”はすでに実行している。先日PUMAとのコラボが行われたばかりである。
今度は現実世界からFF14へ”輸入”してみるのも良いと思う。

おそらくスクエアエニックスはゲーム会社なのでメタバースまで手を伸ばさないと思うが、どこかの企業とコラボしてプラットフォームだけ提供、という方法でも面白いのではないか。

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