拝啓　１年後の私

来年の１月１３日を生きる私へ

お元気ですか。
今日は仲良しの２人と受ける
今年度最後の授業日でした。
履修を合わせなくても同じ授業ばかりだった
１年生の頃とは違って、
後期は週１回しか顔を合わせる日がなくて
そんな後期ももう終わります。

４年生への進級が目前です。

すっかり就活への不安で
心も会話も独占された私たち。
「今日の禁句は就活ね」
なんて言わないと、
来週から何十年も先の不安まで
言葉になって止まらないの。
どうやったら彼氏できるの、とか
今日のバイトのメンツ最悪、とか
そんな話をしながら渡った歩道橋は、
ずっと変わらずそこにあるのに
私たちはどんどん変わっていくね。

そんな歩道橋で今日話したことがあります。
「来年の今頃は毎日飲もうね」
それが達成できてるか教えてほしいのです。
湯船に落ちた猫みたいに
もがいて、沈んでしまおうかとあきらめて、
助かるかも死ぬかもわからないような
そんな中で唯一の楽しみな未来の約束です。
どうか、あの頃のように笑わせてください。

冬の寒さはこたえますね。
今日、ふと見た３人の右薬指に
それぞれの大切な人との
ペアリングがつけてあって、
それぞれ違うシルバーが
私たち３人のペアリングみたいで
そんなことを思ったら泣けてきて
急いで目をそらしたのです。
寒さのせいでしょう？

今あなたがどんな未来に立っているか
知りたくても知り得ないけど、
大好きなみんなと残り少ない学生生活を
馬鹿みたいに笑いながら過ごせていたら
第一志望校に落ちた甲斐もあったかな。

それでは、お元気で。

敬具