飼育
暗幕で囲われた 光のない部屋
檻の格子の隙間 手を伸ばす君
弱りゆく姿を ずっと見てた
寄り添いながら見てた
罵声を吐こうものなら
『さぁ、お食べなさい』
君が何よりも喜ぶ
毒を持った餌を与えた
とっても美味しそうに
むしゃぶりつく姿は
とても滑稽で 可愛くもあった
頬は痩せこけ 瞳は黒く澱んでる
檻の中だと言う事も忘れ
奇妙に笑っていたよね
独り言を繰り返す
『カノジョだろ』
『ねぇ、そうだろ』と
ずっと飼い慣らした
いつまでもいつまでも暗い部屋で
君が君を忘れても尚
君の過去の栄光も笑えるくらいに
君が欲しがる物を与え続けた年月で
君が失った物さえも 闇に葬りたくて
ライトを浴びながら
華麗に舞って輝く君を
この世から消した
結果、君は
私の玩具になった
そんな私は
君だけの玩具だった
こんな愛し方を教え続けたのは君で
疑いながらも優越感に浸ってた
私の願いは叶った
君を私だけの物に出来た
でも、何かが違う!
何が違う?
出口のない迷路に迷い込んでも
まだ笑えていた あの頃
時を経て 振り返る私は
無知を悔いて 愛を憎み
孤独と共に生きる
そんな道を選び
今日もひとり
頭上の青を見上げています
明けましておめでとうございます
新年なのに新作ではないんです。
すごく昔の作品で、いつ掲載しようかと時を選んでいた物です。
過去にしがみついているのではなくて、作詞にしやすいなって有難く感じています。
新しい年を迎え、新たな出発をされる方も多くいらっしゃると思います。
前だけを向いて突っ走る時期も大事かとは思いますが時には一時停止して、自分と対話し状況把握する事もお忘れなきよう。
2025年も、よろしくお願い致します。