第37回東京国際映画祭 世界最速レポ②『雨の中の慾情』
TIFF2024開幕3日目、片山慎三監督の最新作でコンペティション部門に出品されている『雨の中の慾情』ワールド・プレミアにやってきました。
片山監督は『岬の兄妹』『さがす』とエグみがありつつどこかポップで日本離れした雰囲気が大好きなんですが、すでに11月の日本公開が決まってるしな〜と初めはチケットを保留していました。どうせなら配給未定の作品を観たいですからね映画祭は。
そしたらそしたら主演の成田凌が登壇するではありませんかー。成田凌はメンノンのモデルをやってるころからファンなんですが、まだこの目で見たことがなかったので即チケットを購入しました。
今回の会場はミッドタウン日比谷内にあるTOHOシネマズ日比谷。朝10時からの上映。仕事を休んだ日に仕事の日よりも早く起きなきゃいけないのは少々切ないです。
さっそく感想ですが、期待を裏切らない傑作です!成田凌の新たな代表作の誕生ではないでしょうか。ほぼ台湾ロケということもあり、独特の雰囲気もよかったです。内容についてはあまり触れられません。公式サイトにも曖昧なことしか書かれていない理由がわかりました。つげ義春の短編漫画をベースにしつつ、土地や人々の記憶をあれこれコラージュし奇妙なラブストーリーとして構成している感じです。
上映後、キャストの登壇です。席が前から2列目だったのですが、1列目はプレス席なので実質最前でしょう!
ピンクスーツにメガネスタイル。終始気怠そうでそれがいいんだよね〜、とサブカル女子みたいなことを言ってみます。「質疑応答か…😮💨」と本音が漏れる場面もあり。
とにかく大変な役です。強く心に残るヒロインになりました。成田凌の気怠さをカバーする形で、真摯に、かつユーモアのあるトークが印象的でした。
ロケを行った台湾出身の李さん。かつて片山監督と交流があったことが今回の出演につながったとのことです。詳しくは言えませんが、劇中で最も笑いが起こったシーンに出ておられます。
ちなみに、李さんのとなりにいらっしゃるのは初日の『わが友アンドレ』でも通訳をしていた方(お名前聞き漏らしました)です。そう、リウ・ハオランが汗を拭いたハンカチの持ち主です(詳しくは前回のレポ①を参照のこと)。
この感じで行くと、土曜の『小さな私』でも通訳を担当されるんでしょうか。易烊千玺にもハンカチ渡してほしいですね!
今作はつげ義春のいくつかの短編を組み合わせたオリジナルストーリーですが、原作にある描写にも忠実(たぶん)。ナンセンスな空気感も出ていて、原作を読んでからでも十分たのしめると思います。
またR15+指定を受けていますが、性描写は多め。ボカシありです。これに関しては、映画祭ぐらいボカシなしで上映しろ!と思いました(過激派)。とにかく原作通りの世界観です。
またも唯一無二の世界を作り出した片山監督。コンペティション部門グランプリ候補になるのではないでしょうか。また、来月公開したらぜひ多くの方に観ていただきたいですね。
次回は、11/2(土)に行われる『小さな私』などの模様をレポ予定です。