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1番近くて 1番遠い

好きなものと嫌いなものどちらから食べる派?と聞かれて、嫌いなものからだよと即答したけれど、違ったかもしれない。確かに食べ切るのは嫌いなものが先だけど、ちょっと最初、好きなもの食べちゃうや。そして最後に、もう少し残しておけばよかったなぁと思う派だった。だって空腹の時、好きなものってよりいっそう美味しいじゃない。でもそんな答えなんて用意されてなかったから…と言い訳のようなことをぼんやり考えながら、待って、でもそれって結局好きなものから派じゃん、とため息をつく。ややこしい。


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なんだか最近、調子が悪いなと思っている。理由は不明。なんとなく、だ。理由を探れば…体がそこまで健やかじゃないとか、外が暑すぎるとか、少し夏バテとかあるのだろうけど、なんかそういうのはそこまで直結しないような気がしていて。漠然と調子が悪い。そう言うと、きっと多分大事な親友たちは「あなたは時間がありすぎると考え込むからだよ」と言うだろう。かもしれない。だが、だとしたら私はどうやって休み、どうやってバランスをとればよいのだろう。未だによく分からない。


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先週のこと。色々な人の話を聞いて相談に乗るような怒涛の1週間を、側からみれば何の問題もなくこなしたのを見て、先輩が「あなたはバランス感覚に優れているから」と言った。この仕事柄、そう見えていることは喜ばしいことではあるが、まったくもってそんなことはない。たびたび間違えている。正確には間違えたと感じることが多い。ただ、昔、面接練習を重ねている時、試験官役になった先生から言われたように、おそらく「返答を誤ったと思った時のフォローと軌道修正が早い」だけなのだと思う。誤ったと感じた道は、ぶつかっても新たな道を一緒に見つけられる間柄か、ぶつかってでも通したい考えではない限り、通るのは危険だと思うから、命からがらぎりぎりのところで衝突するのを回避しているだけだ。確かにいくらか数をこなしてきたから、少しばかり相手が進みたい道を前もって予測できるようにはなったけれど、とてもその把握にはエネルギーを使うから多用はできない不器用っぷりだ。バランス感覚、優れてなんかねぇですと心で呟く。弱気な脇役感がすごい。ハイキューとかだったら、名前ももらえないかもしれない。


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今日、「きっとみんな自分の中の問いの答えを求めてあの場に集まったんでしょうね」という言葉が自然な流れで自分の口から発せられ、ハッとした。その場では、インプットとアウトプットに忙しく、実を言うとまったくそんな視点で他人を眺めている余裕などなかったのだが。え、どこの私がそんなことを考えていたのだろう。そして、そう思ったなら、私はなんの問いをもってその場にいたのだろう。人の問いはなんとなく感じられたのに、自分のはわからなかった。本当に自分が1番近くて1番遠い。ただこうやって言語化して整理しようとしているあたり、きっとここいらに繋がりがあるのかもしれないと江戸川乱歩並みに(今、人から勧められた文豪ストレイドックスを見倒しているがゆえの比喩)推理しているが、分からない。ややこしい。


好きなものと嫌いなものをバランスよく食べる人間だったら、色んなバランス感覚に優れていたらきっとこうはなっていない。違うよ、私は。



p.s.もっとポップな文章を書きたかったのに、整っていないとつられるね、文も。残念。私は断然芥川推しで(卒論も芥川だったくらい、アニメではなく文豪として)太宰、あまり好きじゃないと言っていたけれど、なんか最近嫌いじゃないよ。

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