22の感情のスケールを底辺から上がってきた話③
人生が思いがけず好転する瞬間、そのきっかけは人との出会いであることが少なくありません。たった一人との出会いや関わりが、自分の視野を広げ、新たな選択肢をもたらすことがあります。そもそも、人生は人との関わりでできていると言っても過言ではなく、振り返ればもれなく私もそう、人とのご縁でここまでやってきました。
今日は、一度は底についた私の人生が、人との出会いによって大きく好転し始めた話を書いています。過去の投稿はこちらをご覧ください。
人との出会いで人生に風穴を開ける
以前の私は、流されるようになにかに心奪われて、自分に常に不足感を感じる生き方をしていました。でもそんな生き方、もうやめたい。
そう思った私は、よし、自分の人生を意図的に設定してみよう、と思い、この先一緒に生きていきたい人の特徴をリストにして書き出しました。
紙に書き出すと叶う、というのは本当ですね。ほかにもたくさんたくさん書いたのですが、まさにリスト通りの人と出会いましたから。私にとっては人生好転の一つ目のカギとなる、現在のパートナーとの出会いです。
△△が〇〇だから、私は幸せ、不幸せ?
子供時代の私は、感情スケールの上の方の感情を十分に味わうことができませんでしたが、パートナーとの関係を通じて、感情スケールの上の感情を知りました。ここで得た感情はレベル1~3「喜び・感謝・幸福」で、自ら切り開いて手に入れたものだ、というのはとても大きなことでした。
ですが、この感情が、誰か特定に相手に左右してしまうものだったとしたら?
感情スケールの上の感情は、実際に感じ味わうことはできても、自分の状態が他人に左右されてしまう時は、自分の感情なのに自分ではコントロールできない、ということになってしまう。
「相手が〇〇だから、私は幸せ」
「相手が〇〇だから、私は不幸」
誰かやなにかに依存している状態では、自分の外部の状況によっては、また簡単に落ちてしまう。実はそれは他者に依存している状態で、心の底からのほんとうの幸せを感じることはなかなかできません。
養育者から健全なかたちで尊厳や愛情を学べなかった人は、何かに依存することで自分の中の欠落を埋めようとします。ですが、自分の外側に自分の幸せの基準を置いている限り、自分の真の安心感や幸せを感じることは難しいんですよね。
実は過去の私がそう。そしてパートナーは、そんな私を見抜いていました。
パートナーは、なにかを考える時、決める時、必ず私の意見を聞いてくる。そして、私が無意識にする”たられば”話を「意味がない」と言い、誰かを主語にしたときは「今ここの自分たちの話がしたいんだ」と言う。
これらのやりとりは、私にとってとても大きな好転のきっかけになりました。
これは、これまで自分と同じような思考を持つ相手では、気づけなかったこと。自分の弱さをあぶり出し、視点を変えてくれる相手を自ら選ぶ、というのは人生を変えていくのに必要なことかもしれません。
親との関係、というパンドラの箱を開けた後
パートナーとの関係によって、安心感という土台を手にし、自分を整えるすべを得た私は、真の幸せを感じるようになるためには、親との関係に向き合う必要がある、と考えました。
自分の心の痛みや負の感情を存分に感じて解放することで、自分自身の心を癒していった私は、再度親とコミュニケーションをとることを望んでいました。
幼い頃の傷や痛みを持った人の多くがそうだと思いますが、その傷を癒したいがために、引き寄せなどを含めた、精神的、心理学的な探求に入ります。私ももれなくそうで、なぜ自分含めた私たち家族が、こんなに苦しい思いをしなければならないのか、と考え続けました。
そしてある日、
自分ばかりが辛いと思っていたものは、実はそうではなかった。
この家族は、みんな辛い思いを抱えている。
ということに気がつきました。
するとはじめて、
ということが浮かび上がってきました。
その未熟な人間たちは、何を求めて、何が欲しくて、こんな近しい間の家族同士で諍い合っているのか。
そう考えた時に、
だけだった、という一つの結論にたどり着きました。
そのときに、自分にはないない、と思っていた「愛」の存在を家族の中にはじめて見出すことができたのです。
「愛を求めて」
そう、求めている時点で確かに存在している。
心の中でこの事実にたどり着いたとき、現実も変わり始めました。
鏡の法則で変わる現実
母とは、幾度となく対話を重ねる中で、お互いを理解し合うなかで寄り添った言葉をもらうようになり、少しずつ関係性が融解していきました。
負の感情は世代を超えて連鎖すると言います。ところが、世代を遡ってみても、祖父母だってそれぞれに大変な思いをしていて、おそらく皆がただ、必死に生きてきただけ。母や祖母が呪縛を抱えていたのは、社会的に抑圧されてきた構造上の問題から生じた側面もある。
そうであるなら、私はここで世代間の連鎖を止めることだけ考えよう。
そんなこと考えていたら、ある日突然、父が家を訪ねてきました。
そして私の目の前で
「今まで申し訳なかった」
「お父さんがお母さんを苦しめたから、結果的にアキコを苦しめてしまった」と謝罪してきました。
そう言った父は、目の前で泣いていた。
私が父の涙を見たのは、それが初めてでした。
自分の人生は自分でつくる、という視点
感情スケールをいちばん下から上まで駆け上がり、また人に依存していた軸を自分に戻すことで、現実が、周りが、大きく変化しました。
一連のできごとを通じて、私の中に確かに気づきや、自分で自分の人生を切り開いていく感覚、自由、愛、感謝の感情が芽生えました。
それは、他者に依存することなく自分の中に確かにある感覚。
いつの間にかデフォルトの感情ゾーンもあがり、日常もレベル4「前向きな期待」やレベル3「幸福感」に彩られるようになりました。
さらに深い自己理解と自己解放に繋がるコーチングと出会うのは、もう少し先のことですが、この心の安定感は、このあと始める起業活動の土台にもなっていきました。
こうした自分の感情に耳を傾け、心を整える時間は、日々の中では目立たない小さな一歩かもしれません。でも、自分と向き合うことは、大地にそっと根を広げるような行為です。
どんな花を咲かせたいかを想像しながら、軽やかに根を育てていく。その過程は決して急がなくてもいいのです。たとえ芽が出るのに少し時間がかかったとしても、根が深ければ深いほど、やがて風に揺れても揺らがず、たくましく咲く花になるから。
自分のペースで、柔らかく、軽やかに。そして、ときに立ち止まりながらでも。そのすべてを、自分らしい未来を創る力に変えていきたいものだといま改めて思っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
フリーランスAKIKO/いやすあきこ ライフキャリアコーチ
「本当の自分と繋がって理想の生き方を実現する人を増やし、
愛や幸せの感情を世界に増やしていくこと」を使命に
働き方・生き方のサポートをしています。
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