好きなことに夢中になるのだって立派な時間の使い方
日常。
ずっとずっと好きなことは好きなまま
「さくらももこ展」に親友と行ってきました。
「ちびまる子ちゃん」に始まり、「コジコジ」、そしてエッセイまで、わたしが小さい頃から今に至るまでずーっと大好きな作品をたくさん生み出してくれたさくらももこさん。行くその日まで実感はわかなかったけど、行ってしまえばそれはそれはとても楽しく心が温まって、ただただ「さくらももこさんっていいな〜」って思えた展示会だった。
作品の中には、子どもの時は気づけなかったけど、大人になってから気づいた、人生の真理のような響く言葉もたくさんあったりする。
展示会には同世代の人たちがたくさんいて、「きっとみんな日曜日の夜に、自分と同じように楽しく観ていたんだろうな〜」と勝手に仲間意識が芽生えたりしていた。
さくらももこさんの作品に触れると、生活の面白さに気づき、どんな小さな出来事でも、ありふれていたとしても、すべてが宝物でキラキラ輝いた日常なんだということに気づく。
ちびまる子ちゃんで、わたしが特に好きなのが「おかあさんの日」という話。母の日周辺に毎年やっている気がするから、知っている人も多いかもしれないけど、、、まるちゃんの優しさやお母さんの思いがたくさん詰まっていて何回観ても泣いてしまう。その原画も見ることができた。
日常がただ流れていくことって物凄くありがたいことなんだな〜と浸っていた帰り道、一緒に行ってくれた親友に、この歳になって友だちでいてくれることを初めて感謝された。びっくりして恥ずかしかったけれど、さくらももこさんの作品に触れて、当たり前のような事象に感謝を伝えたくなる気持ちがなんとなくわかった。わたしも親友が、まるちゃんにとってのたまちゃんのように、いつでも味方でいて、たまにでも気にしてくれていることが嬉しいし、とても感謝している。
ぐうたら界のプリンセスまるちゃん、何も考えてないようで一番自分を認めているコジコジ、能天気で皮肉屋なようで人一倍ひとを大切にするさくらももこさん。みんなそれぞれだいすきで、小さい頃から変わらないわたしのロールモデルです。
誰かに親切にしなきゃ人生は長く退屈なものですよ
「水車小屋のネネ」という本を読み終わりました。
40年に亘る姉妹の物語。たくさんの人と関わるなかで、優しさに触れ、それを連鎖させていく、、生活をこれほどまでに優しく描いているのが、すごく素敵だな〜と感じ、この生活の中の人たちの暮らしをずーっと見続けていたいと思うほど、心温まる物語だった。
本の中でとっても胸に響いた言葉。思い返してみれば、わたしも人生の中で色んな人に出会い、確かにいい人ばかりではなかったかもしれないけれど、その時々に感じた数々の善意を受け取って、ここまでやってきたのだと思う節がちょくちょくある。
自分がお世話になったあらゆる人の顔が浮かんだ。今そばにいる人も、そうでいない人も、今のわたしを作り上げてくれた、大切な人たちだ。そんな人たちの思いを受け取ってわたしは何ができるのだろう、そんなことまで考えた。故郷に想いを馳せてしまう。温かい物語を読めて、ほんとうによかった。
わたしにとっての漫画やアニメや本は、ただの娯楽に留まらず、人生に大きく影響を与え、情緒を支えてくれる太い支柱であり、友だちであり、先生でもある。たくさんの作品に出会ったわたしの心は、自分で言うのも烏滸がましいけれど、とても情緒が豊かで楽しい反面少し生きづらい。それでもわたしはこの人生で良かったと思っている。これからもたくさんの素敵な作品に出会えますように。