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写真と日記 11/30(土)

・ミラーレスのカメラを買ってから3ヶ月が過ぎて、しかし一向に成長している気がせず、幡野さんの本を読み返してはちまちまと試行錯誤を繰り返す日々が続いていた。なんか全然うまくいかない。もはや義務みたいに平日のおべんとうを記録するためだけの機械と化してくる。あんまり楽しくない。じぶんの写真に自信がないから、外出先へ持ち歩くことも躊躇われる。週末はおべんとうをつくらないので、カメラにいっさい触れることなく休日が終わっていく……というタイミングで迎えた、幡野さんのワークショップ「いい写真は誰でも撮れる その2」当日。

・会場に着くと、周りの皆さんはどうもカメラに慣れているような雰囲気に感じられて、もしかしてわたしは今日すごく場違いな人間なのではないか……?とすこし不安になった。

光の向きを意識する、というお話を聞いていたら、こうやってわたしは無意識のうちにいろんな当たり前を受け入れて生きているのかもしれないと思った。なにかを知ることってザルの目を細かくすることだよな

・しかし講義や質問タイムの時間を重ねるにつれて場も徐々に和やかになっていき、お昼休憩のころには緊張もすっかり解けていた。ごはんを食べながら同じテーブルの皆さんとも少しお話しできて、隣に座っていた方が書店員さんということも判明した。世界は広いようで狭い。

この日に食べたおにぎりが美味しくて、翌日のおうちごはんでもわざわざ海苔を巻いておにぎりをつくった。

・午後はPCを使って現像について学んだ。昨年の冬、4万字に及ぶ卒論をシューシューと謎の悲鳴を上げながらも記憶を飛ばすことなく生き延びたわたしのMac様はもうご老体で、RAWデータを読み込む最中にも若干白目を剥きかけていた。買い換えるか……?

・↑これを書きながら思い出したのだけど、卒論の執筆中に1度だけ、Macの画面いっぱいにシアンとマゼンタとイエローのつぶつぶがギリ肉眼で見える大きさでぎっしりと詰まってとつぜん現れたことがあった。インフルのときに見る夢(概念)すぎる。再起動までの時間、当時およそ23年の人生でもっとも強く(データが生きていますように)と祈り続けた。これ以上強く祈るべき場面が今後ぜったいに訪れませんように……。

・Mac、買い換えるか……。

カメラ本体も撮った人間も変わらないのに、教わって撮ったらきれいな写真になった気がする。うれしい。

・ワークショップの終盤で幡野さんに、28mmの単焦点レンズに変えることをおすすめしていただいたので、帰り道の電車のなかでさっそくレンズを調べた。会場から直行した習いごとの練習中にもふと、レンズのことが頭をよぎり、帰宅後にもういちど商品ページを開いた。ボーナスも入るし、毎日がんばっているし、いいよね……と自分に言い聞かせて購入ボタンを押した新しいレンズは、届くとすぐに箱を開けて中身を確認したので、その勢いはクリスマスの朝を迎えた小学生と大差なかったと思う。わたしのこの思い立ったらすぐ動きたくなってしまう性、良い面もあるのかもしれないが、母には「ときどき、とんでもないことを平気でやるよね」と言われる。
レンズの値段は誰にも言えていない。はたらきます。

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